珈琲と上生と銀座

私は20年来の珈琲好きである。

昼休み、日本橋高島屋で和菓子を買い、まだ時間があるのに気付く。

「よーし、おじさんランブルでコーヒー飲んじゃうぞ〜」

カフェ・ド・ランブルは、珈琲好きなら誰でも知っているであろう名店。おいしい珈琲を出す店数多あれど最高の珈琲を出す店は銀座のランブルと水海道の珈和だけだ。

日本橋→新橋は若干無理のあるコースだが自転車で走れば10分はかからない。コツは人通りの少ない/信号のない裏通りを走る事だ。つーか、銀座のメインストリートの歩道は自転車通行禁止だし。

着物屋"萌(もえぎ)"の「心に着物の棲む人へ」という看板に「ふつー心に棲むだと着物じゃなくて獣じゃね?」とか突っ込みを入れながらあづま通りをつっ走る。

食事メニュー無し/本当に珈琲しかないランブルは昼休みでも空いている。スマトラをシングルで注文。あわただしくも憩いのひとときを送り、無事帰還。

ぬぅ。昼休みに和菓子買ってランブルで珈琲を楽しむ事ができるのか。でも日本橋からの移動は迂遠だ。これまで日本橋を中心に和菓子を買いに行っていたが、銀座にシフトしなきゃいかんかもしれんと思った。

さて翌日。和菓子屋状況を偵察に昼休みの銀座へ。

三越松屋松坂屋。どこもろくに上生を売っていない。
松坂屋の榮太樓にいたっては上生を置いていない。

銀座には和菓子屋の本店がいろいろあるが、その多くが上生を扱っていない。結局虎屋で上生を買って帰って来た。

上生に関し、意外なことに銀座は日本橋人形町に比べおそろしく貧弱だ。ランブルの為だけに銀座に来るのは少々労が多すぎるなー。