2010-03-01から1ヶ月間の記事一覧

「ねがはくは」

4月の展覧会

美術館も春らしくなってきました。 毎年の藤田登太郎展。木村茶道美術館、それと金沢文庫が気になるかな。あと、根津は山水画だったので外しましたが“緊急企画「あなたが選ぶ香合ベスト3」”というのをやっている。常設茶道具はあるって事かな? http://www.n…

「かんのもどり」

古事類苑9 略手前

貞要集より: 一 略点前と云は、有樂流の極秘にて貞置候○織田も、むざと傳授は無之候、 御門弟の内二三人ならでは知人無之候、 總而手前の内に我人忘るゝ事是おほし、此略手前は忘たる所を手前の其一ツに用る事也、 或は釜の蓋を先へとり、茶入をアト*1に取、…

「よしのやま」

古事類苑8 躙り上がり方

客之次第より: にじりあがりの内へ入ざまに、兩わき次に上を見て、扨床を見やりて入事よきなり、 亭主により、めづらしく色々の手とりなる事をする人あり、 にじりのあがりの上に花などをいけて、水をあびせたる人もありし也、 總じてにじり上がりと云て頭と…

「はなびえ」

古事類苑7 無刀は不用心

茶湯古事談より: 一、或宗匠のおしへに、今の世の武士、露地へむかひに出る時、無刀にて出る事はあやまり也、腰懸にては、客何も大小さして居るに、いかに馳走なればとて、無刀は不心掛なり、小座敷にては、客無刀なれば亭主猶更無刀にて出るが本意也となん…

「うすざくら」

古事類苑6 口切の延期

客之次第より: 一年の内に主君或は大名貴人などの口切の御茶可被下約束ありて自然延引有て五六月までも相のひて、壷をとりよせ口切あらばあつくともひとへ物きるなり、亭主ももちろん著事本なり、 偉い人が口切に招いてくれたけど、偉い人側の理由で延期され…

「ひびこれこうじつ」にちにち…は語感が悪いよな。

古事類苑5 風爐の釣釜

喫茶指掌編より: 宗旦時代までは春暖なれど未風爐に難上時に、爐蓋の上に風爐を置て點茶せし事有、四畳半の爐に蓋をして其上に風呂を置て釣釜などをもせし、 こは道安利休を招し時の執向より始の趣なり、宗旦より風爐の釣釜やみしは尤もなり、潤色して善に至…

「なたねつゆ」

趣味悠々「茶の湯表千家一期一会」最終回

茶事後編。前回は初座。だから今回は中立以降。亭主が花を入れたりして喚鐘。中立での客の過ごし方、つーか、トイレに行っておけ…とかの注意は無し? んで表千家も鳴物蹲って聞くんだね。…やっぱ変な見た目。打ち方確認したかったんだけど、視点が途中で変わ…

「くもい」

古事類苑4 花見歸風呂上りの茶湯

備前老人物語より: 花見歸風呂上りの茶湯といふあり。 これは人に依て花見の歸るさ、風呂の後の席に茶をまひらする也、 その時はつねの衣服を著て迎に出、座へ請じて、麁相なる道具にて、まづ薄茶を以、次第にすゝむべし、 其茶過てのち爐火をなをし、つねの…

「ふしんにしてはなひらくこんにちのはる」

古事類苑3 暮の茶湯

備前老人物語より: 暮の茶湯といふことあり、會席をつねよりはやめに食し、 酒すぎ湯呑終らば膳をこなたよりをし出すほどにして、はやく座をたち露地へ出るべし、 亭主その心を志らば、これは忝とて茶請をもち、露地へ出べし、 客も忝とて則食し手水鵜飼して…

「つちふる」

月さびよ

"万有こよみ百科"、歴史読本臨時増刊73年12月、新人物往来社、を読んだ。旧暦等について勉強しとかんとな、と思ったから。かなり勉強になった。 広瀬秀雄、"いわゆる旧暦を理解するための手引"より: 某月七日の早朝、あたりはまだしずかであった。江戸をくい…

「はるはやて」

古事類苑2 朝会の時刻

貞要集より: 一、朝會と約束のときは七ツ時分に支度をして可參、 道の程遠近を考、七ツ過に待合へ可入、 亭主迎に出七ツ過に座入可有、 朝会は4時前くらいには準備をして行く様に。…待合と座入が明け六ツではなく七ツ過ぎなので、夜明け前には座入すべしって…

「はやざくら」

古事類苑1 茶会の時刻

茶道筌蹄より*1: 利休居士の時代までは二食なり。巳の刻頃を晝飯といひ、哺時を夕飯といふ、夫故晝の茶の時といへば巳の刻時分をいふ。當時一日に三食なるゆへ、晝の茶といふは午時のごとくなりぬ。 桃山時代は一日二食。不定時だが10時前後に昼飯。16時頃夕…

「おぼろ」

古事類苑

吉川弘文館/1979年。古本屋でバラ売りされているのを発見。茶湯についての記述がある「遊戯部」を1000円で購入した。 古事類苑は、明治時代に作られた、百科辞典の一種である。以下、ウィキペディアより引用: 古事類苑(こじるいえん)は明治時代に編纂され…

「うすらひ」

趣味悠々「茶の湯表千家一期一会」第7回

今回と最終回の前後編で正午の茶事の実演をやるとか。んで今回は初座。 案内と前礼の説明の後、寄付→腰掛→亭主が蹲の水を入替え→中くぐりで迎え→末客が円座等片付け→蹲→躙って席入り。 客が席についた気配で亭主が入り挨拶…おや?躙の戸を閉める音は…?それ…

「しゅんやきう」

鋳型

高橋義雄“我楽多籠”より。箒庵的茶史観。 本來茶湯は喫茶の一作法に過ぎぬのでありますが、其流行の上流社會に瀰漫するに随て、坊主は坊主の立場を以て之を利用し、俗人は俗人の都合に依つて之を利用するので、茶湯の風體に世間的、出世間的の色分けが現るゝ…