2011-02-01から1ヶ月間の記事一覧

3月の展覧会

春展示、先に関西がスタート。 湯木が凄そうです。しかし東京がしょぼ過ぎなのですが…。 東京 期間 タイトル 備考 三井記念美術館 -4/3 三井家のおひなさま 春のとりあわせ 出光美術館 -3/21 琳派芸術 畠山記念館 -3/21 酒井抱一 琳派の華 中部〜北陸 徳川美…

In The ITA Style

板風炉、というのがある。 見たことないけど。風炉の中ではマイナーな部類なんじゃないかと思う。 でも、それをIH化した器具を見つけた。http://sagami-d-factory.ocnk.net/product/82 なるほどこれは新提案。ロハスな生活が始まるかもしれんちぇ。 …9万か。…

板風炉

板風炉、というのがある。 見たことないけど。風炉の中ではマイナーな部類なんじゃないかと思う。 茶道辞典にこうある。 利休が小田原陣中で好んだのがはじまりといわれ つまり、利休の発明品って事になっている。 時期は北条氏滅亡時の小田原戦なので天正18…

謎・利休殺し

「利休殺しの雨が降る」収録。 利休と宗恩のなれそめと、その死を書いた中篇。 ストーリーはまぁ、どうでもいいです。 ディティールとかを楽しもうじゃないか。 まず、冒頭。茶道批判が楽しい。利休の事跡に真偽不明なものが多いのは 表千家、裏千家その他諸…

利休殺しの雨が降る

八切止夫/作品社/2002年。 八切止夫はトンデモ日本歴史小説の雄。というか、ワン・アンド・オンリー・アンド・ノーモアってな感じ。表題作「利休殺しの雨が降る」は、利休最期の一日を通し「何故利休は死なねばならなかったのか?」を描いた短篇。 さて、大…

一閑人の正面

茶道具では一閑人は主に蓋置だが、茶碗もない訳ではない。 一閑人の蓋置の正面は、一閑人の顔が亭主に向く方、なので、一閑人は向こう側、と言うことになる。 茶碗の時はどうなんだろう? 向こう側に一閑人がいた場合、茶碗を180度廻す流派では、呑むとき邪…

宗旦と弟子

末宗広の茶人系譜には、千宗旦の弟子が列挙されている。 息子を除くと31人。そんなかでお金持ちそうな人を挙げてみる。 藤村庸軒 呉服商 松尾宗二 呉服商 京極高広 丹後宮津城主 石川自安 犬山城主の子で商人? 吉良義央 三河幡豆郡領主 壁庵 尾張徳川家侍医…

茶書の系譜

筒井紘一/文一総合出版/1978年。あまたある茶書の歴史と流れをひもといたイカす本。つーか凄え。 利休百首の原型は宝永5年書写の「茶湯秘抄」 松屋天王寺屋以外にも茶会記がこんなにあった 珠光の詳細な伝記が成立したのは元禄年代 みたいな事が書いてある。…

やまとプロムナード古民具骨董市

大和駅前で開催されるやまとプロムナード古民具骨董市に行った。駅の東西に店が出て、地平線まで連なっている感じ。 えーーー?こんなトコで(失礼)こんな大規模な骨董市を毎月開催しているのー?…と、かなり驚いた。200店超ってのは結構大規模ですよ? まぁ…

南方録に於ける茶禅一如

南方録は、茶の禅に対する優越を書いた書物である。私はそう考えている。でも、いったいなんでそんな事を書かねばならなかったのだろうか? だって、禅の権威が失墜していたわけでもあるまいし、「茶は禅の一部である」という方が保護され感もあって、ずっと…

南方録 覚書

南方録は、世の中的に南方録は禅に偏り過ぎとか、茶禅一如の書であるとか見なされているらしい。だが、私は南方録は、むしろ逆。禅に対する茶の優越を記した書だと思っている。なんでか。 山上宗二記はこういう。 茶の湯は禅宗より出たるに依りて、僧の行を…

南方録は誰が書いたか?

南方録は偽書である。 …まぁそれはいいよね?では、誰が書いたのだろうか?ちょっと考えてみよう。 立花実山自身が書いた 立花実山以外が書いた。 実山は偽書と知らなかった。 実山は偽書と知っていた。 まぁこの3通りしかないと思う。 私は立花実山が書いた…

もし南方録がなかったら

南方録は、300年ちょい前頃、利休百回忌の頃に突如世に出た本である。世に出た、というのは間違いで、実はこっそり世に浸み出した、という感じ?立花実山が「いやぁ、こんなの手に入れちゃってハハハ。秘密守れるなら写していいよ」とか身内で楽しんでたら死…

今日はお点前するのにもってこいの日

夜。いそいそと炭を熾こす。 今日はお点前するのにもってこいの日。つーか、せんでどうする?雪が積もったんだゼ。明日の通勤のことなんて考えちゃダメダメ。 せっかくの雪をよく見たいので窓を開ける。音がうるさいのでエアコンを消す。部屋が明るくて楽し…

チョコ

チョコを主菓子代りに薄茶を点てる、味はすっごく合う。これは前にも書いたね。http://d.hatena.ne.jp/plusminusx3/20070825 …けどね、用心しなさいよ。 チョコが貫入に入ったらきっと大変な事になるよ。 お道具駄目になるよ。 今日そういう事をする人いそう…

茶話指月集と南方録

茶話指月集と南方録。 南方録は、近年は研究が進み、ほとんど偽書として扱われている。 正直、私も偽書だと思う。だが価値が無いわけではない。 前にも似たような事を書いたことがあるが:http://d.hatena.ne.jp/plusminusx3/20090614茶話指月集を読み直すと…

利休茶話4 利休と台子

本書には利休と台子に対する、6つの逸話が収録されている。 利休は台子は習った通りやればいいので簡単ですよと言った 松風雑話 信長の前で利休は台子の点前を省略してみせた 三斎公御物語 信長の前で利休は台子の点前を省略してみせた 貞要集 秀吉の前で利…

利休茶話3 宗及の欠席裁判

利休と宗及が絡む茶話っていくつかある。宗及が利休の元を突然訪れ、主客一体の茶事となる話(南方録): (前略) 「この様な客に出会ってこそ、湯を沸かし、茶を点てるかいがあるというものです」と言われ、この客ぶりを後々までも語られたという 宗及が利休と…

利休茶話2 再来

井伊直弼著の「閑夜茶話」から以下のエピソードが採用されている。 再来二重切 (中略) 利休は自作の二重切を、ある茶人にお贈りになった。 ところが、その人がちょっとした不注意から上の輪を損じてしまい、どうすればよいのでしょうかと、利休の元に持参し…

利休茶話

筒井紘一/学研/1989年。 利休に関するエピソードを197も集めてしまった本。197のエピソードと、その原文、及び引用元が明記されている。偉い!これがあればいろんなエピソードの初出とかが明らかになるじゃんか。 …あれ? 森口に独の茶人あり、利休も旧知に…

タヌキ汁

松屋会記の久政会記を読んでいて、変なものをみっけた。 永禄十二年二月十八日慈尊院法印ヘ 成身院 ホウトウアン 宗リン 久政四人フロニ、ツリ物 手桶 高中 ヤラウイワ竹 汁コマ/\ 引汁タヌキコフ 飯 クワシ三色後段サタウモチ スイ物イテコン 慈尊院が高…

茶過ギテ素麺アリ

後段。後段とは、お茶事が終わってから、別室で宴会することである。 ところが。松屋会記。一番最初の会にこうある。 天文二年 四聖坊ヘ (略) 茶過ギテ素麺アリ 初期茶道の後段の記述は、豪商の酒を使った宴会でなく、素麺のみでシメ。しかも豪商の主催とか…

おもたせ

私が参加したお茶事の亭主は先生。お茶事に当たって御礼金を持参した。先生だから当然かな、そんな考えだった。 でも、お茶事の後で会話していて、どうもそうでない事が判った。 流儀の問題かどうか不明だが、お茶事の客はおもたせとしてお礼金を持参するの…

濃茶の一座建立

濃茶。ご亭主…というか先生の素晴らしいお点前を拝見しながら、濃茶の練り上がりを待つ。 あまりに上手なお点前と言うのは、流れる様に進んで目にひっかかる事がない。 おかげで「はぁーーーすごいなぁ」という印象しか残らない。むしろ茶入や茶筅の美しい置…

中立と菓子の味

ちょっと前に「主菓子食って中立してお茶ってほんと良くできた流れだなぁ」なんてことを書いた。http://d.hatena.ne.jp/plusminusx3/20110115/1295048471 が、実際のお茶事を体験したら、これって机上の空論だった、というのが判った。 菓子食って、中立して…

懐石がおいしいこと

今回のお茶事の亭主はうちの先生。先生は料理がとっても上手だ。出てくる料理は絶品。 しかも先生、料理作りが楽しいとのことでノリノリでたっぷり料理を用意してくれる。凝っていて、絶妙の火加減味加減の料理が、美しく盛られ、後から後から出てくる。満腹…

お茶事には酒がつきものである。最初に一献。お預け徳利が回って…流派によっては千鳥の盃。結構な量のお酒が消費される手順になっている。 でも、お茶事の客が酒を好むかどうかは判らない。この前参加したお茶事では、私一人しかお酒は呑まなかった。 私は、…

お茶事の客とはなにか?

この前、ちゃんとしたお茶事、というものをようやく体験した。 んで、参加して、事前に思っていたのと違った事を挙げてみる。 まず茶席の話題。季節や時候のお話中心なのは想定していた。しかし、客組の事まで思い描いていなかった。そう。茶席で会話するっ…