2009-01-01から1ヶ月間の記事一覧

2月の展覧会

「未来をひらく福澤諭吉」って、金がすべてを解決する、みたいな展覧会名ですな。あと展覧会でないけど2/4から趣味悠々で「裏千家。点前を楽しむ」。月曜でなく水曜の趣味悠々。私、茶道はじめて二年くらいですが、この期間では初の裏千家の出番です。 東京 …

師匠の手本

私は未だに師匠のお点前を見た事が無い。妻に聞いても、かっていた教室でその教室の大先生のお点前を見た記憶がないという。他の習い事で先生のお手本が見れない、というものは少ない気がする。 なんでなのだろう?習字だって華道だって先生の作品を見た事が…

ひどい茶杓

うちの妻と義母が昔、鎌倉の某お寺へ行った時、坊主の口車にウマウマのっけられて、いつのまにか茶杓を買わされた、という事があったらしい。で、その茶杓が私の手元にある。樋がない。味わいもない。はっきりいって300円クラスの茶杓だ。でも筒は立派だ。墨…

すば

最近、炭関係のネタを書いていない。…理由は簡単。灰を洗っていたからだ。なぜ灰を洗っていた?…理由。洗ってみたかったから。たとえシーズンオフでも。 灰をふるう。百円ショップで買ったザルで大きな炭の破片を取り除く。百円ショップで買ったうらごし器で…

茶人の逸話

筒井紘一 著。この手の「茶人の逸話」って奴は、概ね茶席での数寄談義のネタ本だと思っている。んでこういう逸話集は、300年前から出版されて来た。 師匠→弟子の口伝だけでは伝言ゲームで話が改変されていくし、なかなか伝播がすすまないので、昔から必要な…

茶の道五十年

佐々木三味 著。この世界、いろんなロングセラーがあるので、その著者がどれくらいの年か、存命か判らなくなる。えれえ長生きだな、と思っていた小田なんとかさんが、小田栄作(雨畦)と息子の栄一の二人居たのに気付いたのは最近*1だったり。佐々木三味もそう…

笊で水をくむ 茶人・金津滋の生涯

三鬼英介 著。現代の茶道に反感を抱いた著者が、現代茶道の病巣を「家元制」と考え、松江の茶人金津滋に「反家元」的なものを期待して接近。病床の金津にいろいろインタビューするが、要領を得ないまま金津は死去。金津のコレクションが散逸しない様奔走する…

数寄者日記

小林恭二 著。無作法者を自認する作家が、「なごみ」の企画でお茶をやる、という話。有名人にお茶をやらせる、という企画はいくつもあるが、グダグダ感が異色。 小林恭二に「やる気がない」というわけではない。「やれる気がしていない」のだ。 なので引いた…

茶道百話

近重物安 著。昭和17年。茶の湯に関するエッセイ集。岡倉天心の茶の本について: 高尚幽遠、正に是所謂、夷の思ふ所に非らざるものである。 かヽる高幽なる思想が必ず茶を點ずる事によつて發生するものであるとせば、 お茶の一滴は王母の桃實か、葛洪の金丹…

千利休追跡

村井康彦著。タイトルはこうだけど、内容的には利休対象に限らないいくつかの研究の集成である。 千利休はなぜ死んだか? 楽家の系譜の謎 高麗カコイとは? 利休七哲と台子七人衆の謎 織部は下手だったのか? など。割と信用できる資料を中心に論証するタイ…

お茶のたて方

松平宗圓 著。まー、いわゆる、茶道入門書、である。昔の。 でありますから昔の人も「茶道は楷書である。茶の湯は草書または假名書きである。」と申しました。 これを學ぶ人が初めから假名書きばかり稽古しても出來ない事はありませんが、遂には茶法道にはい…

茶室のくらがり

昼ご飯代りに風炉で餅を焼いていて思った。…炭が熾こっているのか全然わかんねぇ。冬とはいえ、正午の日差しが窓から差す部屋では、炭の出すあの弱い光、あのあかあかした感じは見えなくなってしまう。手をかざすと暖かい。 香ばしく焼ける餅の素敵スメルが…

餅を焼く

また、風炉でお湯が沸かなかった。今回の失敗の理由の理由は、多分、灰形。一文字の中を深く掘りすぎたみたい。おかげで炭から釜底までの距離が遠く、充分な熱量を伝えられなかったんだと思う。 つまり遠火であぶったんじゃ駄目って事だ。そこで、一旦炭の火…

ニュー・カマー

義母からもらった釜は、ほとんど使った事のない新品同様。内側にはべっとり黒い漆らしき層。新しい釜の内側には錆び止めの層が塗られているのは知っていたが、こんなに厚いものだったんだね。稽古場で見る釜って、酷使された古釜なので、なかカラッカラなん…

湯を沸かす

消し炭を熾こす。10分もせずにあかあかと燃える。5千円でダンボール一杯買った徳用炭のでかいのを一つ、胴炭の様に置いて、熾こった炭を並べる。釜に水を張り、五徳に据える。沸かない。…沸かない。ぜんぜん、沸かない。あっついお湯、ぐらいにしかならない…

千利休のすべて

米原正義編。 いろんな人の利休研究の集成である。結構驚いたのは、戸田勝久の“利休の茶会”: 『南方録』を除外して、利休を論ずることは出来ない、とするのが、私の基本的な立場であるが 勇気ある態度、つーか、平成7年の時点ではむしろ蛮勇。血の叫びみた…

三井記念美術館 寿ぎと幽玄の美

正月名物 応挙の雪松図に、能面の取り合わせ。 雪松図はイカすし、能面は能面で面白いんだけど、ここは茶道具に絞って。 今回の茶道具は銘が能に因んだものを特集。 この縛りが以外にきつかったんではなかろうか?おかげで道入の鵺とか、長次郎の俊寛とか、…

ものと人間の文化史 木炭

樋口清之 著。“軍需物資から見た戦国合戦”、という本を読んでいたら、戦国時代、炭の消費が増大。山は丸裸になり、炭の原料の調達の為に資源争いが起きていた、という話がでてきた。そこで、仮説。茶道は黎明期からずっと、木炭をやたらに使用しているけど、…

組み炭の意味

組み炭って必要なのかなぁ。組み炭を買って来て、それでやっとこ火を熾こす事ができて、その上でこういっちゃなんだけどさ。 多分、組み炭は湯を沸かす為に性能的に必須なものではない、と思う。 それなりの品質の炭を、適当に組み合わせれば、お湯ぐらい沸…

炭が熾こる。

組み炭の箱を開ける。きれいに並んだ菊炭はすこし贅沢感。 火箸で組み炭の幾つかを拾い、火起こしに入れる。 ぐっと重い。バーベキュー用の炭とは密度が違う。コンロのトロ火に掛け、25分あぶる。火の粉は飛ぶが、ほとんどはじけない。割れない。臭くない。…

練習用の炭

やっぱ3kgで500円のバーベキュー炭は駄目だな、と思う*1。すぐ消えちゃうもん。んだから、くぬぎ炭の、そこそこのが欲しい。ネットで買えなくもないが、時間が掛かりそう。 手の届く範囲で探してみる。バーベキュー用の炭か、オガ炭しかねぇ。しかたない。茶…

火起こし

炭を扱うと、黒い鼻水が出る。…ま、そんな事どうでもよろしい。いろいろ調べていると、IH調理器具では炭は熾こせないみたいだ。まぁそりゃそうか。あとカセットコンロでの炭の火起こしは、炭の幅射熱がカセットボンベにあたり、爆発の危険があるらしい。 さ…

風炉灰の話

山藤宗山著。 風炉灰の仕様 (1) 風炉の底に奉書紙を敷いて (2) 奉書紙の上に底土器をのせて (3) 灰を入れる (4) 五徳を据えて (5) 粗方の形造りをして前土器を立て (6) 釜を合わす (7) 正面に向かい姿勢を正しくして (8) 前から仕上げて (9) 向うを仕上げて …

炭を熾こす。

火起こしに炭を入れる。 ガスコンロの火に掛ける。 炭の下半分が赤くなる。「よし。このくらいでよかろう」火起こしを風炉に持って行く。 少し赤い炭を灰の上に置く。…消える。告白しよう。炭がこんなに難しいものとは思っていなかった。ちくしょう。とりあ…

炭を洗う

茶道具屋で「いちおう」茶道用の炭を見る。 一箱、万札がふっ飛ぶお値段。 今の私がこれを買うのは消費者として越権行為だわな。登山用品屋へ行く。 バーベキュー用3kg 500円。 この辺が分相応か。とりあえず火に掛けて弾けられても困るので、炭を水洗い。そ…

灰は灰に、埃は埃に

十と何年か、部屋の片隅に放置されていた風炉の灰をふるってみた。…すんげぇ綿埃。まぁしょうがないな。 さて、火を入れている炉や風炉に、埃がつもるという事はないと思うのだ。 まったく使わなくなったなら、それはそれで片付ける方法はある筈だ。しかし、…

食籠

義母との数寄談義。お義母さん、これ、食籠じゃないですか?「ああ、それ?表(千家)さんの道具なのよねぇ」その認識は正しくないと思いますが、まぁいいです。「それ、あんまりお菓子が入らないの」 そうなんだよね。この会話が、裏で食籠を使わず、縁高を使…

一酸化炭素

義母との数寄談義。「炭点前はねぇ。一酸化炭素中毒が恐いのよね」確かに。炭は一酸化炭素中毒が恐い。「私も何回か死にかかったわ」何回か?!それは多すぎでわ?義母が一人で炭の練習、という事もないだろうから、茶事の時か、お教室での炭の練習の時だろ…

惜しみなく奪う。

お正月。妻の実家へ。 もはや母の使わなくなった道具達を「お借り」してきた。 風炉先 風炉 吊り鎖 釣釜(風炉におけなくもない) 真塗の炉縁 菓子盆 火箸 茶碗 紙釜敷 などなど、いろいろ。義母が膝を悪くして十年くらいか。ずっと茶室部屋の片隅に置かれてい…

ロールプレイングゲーム

20年以上前。大学の頃はヒマだけなら死ぬ程あった。いやまぁ、社会人になってから、「あんだけ時間あったなら勉強しときゃ良かった」と思ったけど、アルザスの少年だってそう思ったんだから、今に始まった事でない反省よ。そんな暇な中でロールプレイングゲ…