2016-09-01から1ヶ月間の記事一覧

10月の展覧会

なんというレベルの高い秋。 関東では禅画ブームが巻き起こりそうな勢い。関西は、頴川がひさびさに茶道具展示。ただ、香雪が11月から仁清をやるので、それを待って行った方がいいかも。 東京近郊 期間 タイトル 備考 出光美術館 10/1-11/13 大仙崖展 畠山記…

飛石・手水鉢14

具体的な飛び石の据え方。 興味深い。 飛石打ち方の施行実際に飛石を打つ方法を述べる順序となった。 それは前に述べたようにまず中心線を設定する。 その次に片端より順々に飛石を据えてゆく方法はよくない。 え?駄目なん? まず役石、大石の飛石を適当の…

飛石・手水鉢13

一 飛石中の役石 (略) (一)踏分石 一連の飛び石が支線を出して分れる場合、その分れ目に来る石を踏分石と呼ぶ(略) (略) (二)伽藍石 踏分石の位置に通常の飛石の形でなく異なったモノを用いていることを屡々見るであろう。それは建築の柱をうける礎石の形をし…

飛石・手水鉢12

飛石を打つには、まず園路となるべき歩道に縄を張って見る。 この中心線を跨ぐようにして何回も歩いて見て中心線の曲直を加減する。 さらにどの部分から枝わかれして歩むか支線の中心線をきめる。 古来左足の歩みを彳(てき)という、右足の歩みを亍(ちょく)と…

飛石・手水鉢11

飛石のちりとわたりちりというのは石を据えた時の地上から上面までの高さをいう。 大体、小庭では少しく高い目に、大庭では低い目に据えると景がよい。 飛石の高さについて。 高さについて古来「利休は二寸、織部は一寸五分、遠州は一寸」という言葉があるが…

飛石・手水鉢10

飛石は前述のように発祥の当初は歩を選ぶに都合のよいように考えられた全くの実用の目的に適ったものである。 しかし露地というのが自然の景致に似るように造られるものである以上、全く実用にさえ適すれば、他はどうでもよいということはゆるされない。 植…

飛石・手水鉢9

いよいよ?飛び石の打ち方について。 飛石をいかに据えてゆくかは項を追って逐次述べるが、大体現場に即して行えばよい。 えーーーーーーーーっ? 飛石は「教の石」という別名があると北尾春道氏は「露地」のなかでいっている。 この名称の由来は知らないが…

飛石・手水鉢8

飛石の形式ともいうべきものが古来唱えられている。 それが真行草というもので、真の飛石といわれるもので古来著名のものは 桂離宮古書院御輿寄前 のものである。 畳石の敷石とでもいうべきもので飛石の観念ではなく花崗岩切石を巧妙に敷いたもので、その形…

飛石・手水鉢7

何の目的で庭に飛石を打つかということは説明の余地はなかろう。 園路を歩みやすくするため、雨雪の場合、ぬかるみが除けられる。 実用という点からいえばこれだけである。 そりゃそうだ。「実用」という点では。 あとは美しさとかだよねぇ。 一口に飛石とい…

趣味どきっ 裏千家「茶の湯を楽しむ」8回

第8回は最終回。茶事の後編。つまり中立から。ここは予想通りであった。トイレにも行かないし、うんこ座りである。…トイレに行かない分うんこ座りなのかもしれないが。あとは席入りして濃茶んで薄茶。 これまでの回で予行演習入念にしたから破綻がない…ちょ…

飛石・手水鉢6

飛石がいつの時代に庭のなかに用いられたかということについては正確な記録はなく、その起源説はいくつかある。 何れにしても外国から渡来したものではなく、日本の二話に於ける独特の形式である。 平安朝や鎌倉時代にも存したといわれるが、それは推測であ…

百年名家 近代茶人の理念が生んだ家

昔のお家探訪をする、謎番組「百年名家」。 以前、今日庵も特集されていた。http://d.hatena.ne.jp/plusminusx3/20150521今回は松永耳庵の老欅荘。 欅の巨木を中心にするための門の設計、遠近法の錯視を利用した石段。 解説されると面白い。「寄付」として使…

飛石・手水鉢5

茶室の軒内 茶室では書院庭とは反対になる。つまり、茶室に入る席入りには露地飛石を伝って進むが、書院の場合では座敷から庭の飛び石に出ると言う順序となる。 (略) 書院庭は「出るため/中から眺めるもの」茶庭は「入るため/中を通るもの」なので、構成が…

飛石・手水鉢4

(二)踏段石 沓脱石の次に来るもの、二番石という名でひろく呼ばれている。二の石ともいう。 別に二段石という人もあるが、これは石が二段の平面をもっているもので、二番に使ったからとて差支えないが、もともと石の形から来る名称であり、むすいろこの形は…

飛石・手水鉢3

(一) 沓脱石(略) 『家屋雑考』には「沓脱、こは簀子の内階の上へ平なる板を敷きおくなり。(略)」と記している。 平安朝の頃はこれで見る通り石でなく板であったこともあり、また簀子から渡廊下へ出る間にも沓脱があった。 『家屋雑考』の成立は天保年間で、…

飛石・手水鉢2

軒内という言葉は普通の日本式住宅ならば、どこの家にも見られるものなのであるが、この名称は聞きなれないかも知れない。 縁側があり、その前に沓脱石があり、それから庭に出られる造り方、すなわち書院縁側というもので軒から飴が落ちる部分に一線を引いて…

飛石・手水鉢

上原啓二/加島書店/1958年。ガーデンシリーズ3となっていて、巻末のリストによると、1は「小庭の作り方」2は「庭石と石組」。 別にお茶の本ではない。 この時期に始まった高度経済成長とマイホームの夢が詰まったシリーズではある。小市民向け?巻頭言には…

趣味どきっ 裏千家「茶の湯を楽しむ」7回

第7回、茶事の前編。いきなり部隊は長岡京市。しかも長天スタート?でも別に長天でお茶をするわけでなく、地元の西村宗代先生の御自宅でのお茶。長岡京の秋らしいお茶…?タケノコのないシーズン、光明寺の紅葉と名水くらいしか思い付かんが…。山崎宗元の風炉…

趣味どきっ 裏千家「茶の湯を楽しむ」6回

第6回、今回は立礼。立礼棚のいろいろの解説って、ちょっと生臭いな。結局裏千家の商品だからな。 客の座る椅子とテーブルに円椅と喫架という名がついているとは知らなんだ。でもまぁ御園棚の使い方を見せて頂けるのはありがたい。畳上に帛紗を置いちゃう裏…

一週間ほど更新お休みします。

旧一条別邸恵観莊2

さて茶室の間取り。現在のソレは以下から見れる。http://ekan-sanso.jp/visits.html「京都美術大観 茶室」に収録されていた間取りは以下の通り。 比較すると、上下の板の間が畳敷に変わっており、縁側の構造もずいぶん追加されている様だ。長炉の有る位置が…

旧一条別邸恵観莊

「ヨッシーのとうちゃん」さんから旧一条別邸恵観莊の情報を頂く。感謝。http://ekan-sanso.jp/history.html 武家文化の所産がいまも色濃く残る古都鎌倉。相模湾に注ぎ込む滑川上流に、後陽成天皇の第九皇子であり、摂政・関白を二度務めた一条恵観(兼遐・…

新修裱具のしをり16

本書はここから後、表具の仕方のマニュアルになるので、障子や襖の貼り方まであって面白いは面白いがそこはオミット。 最後に屏風の章にあったこの話を。 風炉先屏風茶湯に用ひる。 是も二枚折である。 茶道早合点下に「風炉先屏風、両面二枚屏風なり、長さ…