2016-08-01から1ヶ月間の記事一覧

9月の展覧会

やる気のないタイトルの割に静嘉堂文庫の展示は凄そう。福岡市美術館は長期休館の模様。 Discovery Museumは2ヵ月つづいてオフィシャルHPが403 Forbiddenです。まだ営業中なのかどうか…? 東京近郊 期間 タイトル 備考 出光美術館 -9/25 東洋・日本陶磁の至…

趣味どきっ 裏千家「茶の湯を楽しむ」5回

第5回、今回は道具の話。何が大事か?という話に奈良っちの解答は「一つずつ意味のある道具を決めて取り合わせる」。 うーん。いろんなものに意味を込め過ぎると、ろくなことないと思うんだけど。 床は軸も涼しげ、花も涼しげ…あ、いや、花はなんかカラッカ…

新修裱具のしをり15

大徳寺表具紙表具で黒と茶とを中と天地とに用ひる。 何れを中天地に用ひてもよい。 一文字に竹屋町、風帯は白の唐紙の貼風帯で、輪褙四分に仕立る。 グーグルで、「大徳寺 掛軸」で画像検索すると、どういうものか判った気がする。あれですよ。おかんのお弁…

新修裱具のしをり14

表具の陰陽掛物に陽の表具・陰の表具と云ふことがある。 何時代から云ふことであるか詳でないか陰の画には陽の表具、陽の画に陰の表具をすることになつて居る。 (略) なるほど。知りませんでした。 即ち日月の双幅では、日は陽であるから陰の表具、月は陰で…

地蔵盆の茶

地蔵盆にお茶をするとしたら、どんな道具組をすればいいだろう?当然中心は子供と地蔵になる筈だ。 菓子は駄菓子を。アソートでビニール袋に入っているとうれしい。香合には振々毬杖とかが使えそう。蓋置に三人形。茶入に地蔵写しとか?いや、中興名物は重厚…

地蔵盆

地蔵盆、という可愛い楽しい習慣が関西にはある。お地蔵さんを愛でながら、カラフルなお地蔵さんの足元にゴザ敷いてテント立てて子供がおやつ食べたりゲームしたりするだけなんだが、とっても可愛い楽しい。でも、この風習、お茶に引用された実例を知らない…

新修裱具のしをり13

墨蹟ものでは殊に筆者の資格を吟味して、それ相当の表装を選択するので、此事については近衛家熈公もかう仰せられて居る。 表具ノ取合ト云フコトハ第一ニ一軸ノ筆者ヲ吟味シテ、此人ハドレホドノ服ヲキルベキ人ゾト工夫シテ、其人相応ノ切ヲツカフコト是第一…

趣味どきっ 裏千家「茶の湯を楽しむ」4回

第4回、今回は「涼を味わう工夫」。当然のように葉蓋。うんそうくると思った。裏千家のオリジナルだもん。でも玄々斎が七夕だから梶の葉で工夫した…という話、さらっと流し過ぎじゃないだろうか?七夕と梶の葉の関係知らない人も多いと思う。葉蓋の扱いを実…

新修裱具のしをり12

茶道では万事利休を本拠として組述して居るので、此所に彼が表具の取合(配合)に就いての説を挙げよう。 此取合は素より書院向ではなく、茶室物について説いたのである。 無名氏筆記に一、表具取合の事、昔は上・中・一文字、色を替へ、はつきりと取合、利休…

新修裱具のしをり11

表装材料は紙と裂地とである。 紙は主に 唐紙 画箋紙 絓唐紙 置いた模様が、絓のやうに見えるからの名で、色も数種ある。 (略) 裂地では、普通使用せられるのは 金襴 竹屋町 紗の一種で、矢張金襴の類である。 緞子 一色で各種の模様を織出してある絹織物で…

新修裱具のしをり10

割出寸法今法古法表装の恰好をなすものは上下左右の表紙が均等を得るので、表装をなさんとする前に慎重に考慮を要するのである。 此事に既に古人が深く研究して割り出し寸法と称して大体の標準が示されている。 (略) 我国に於て徳川時代から表具師間に於て一…

新修裱具のしをり9

対幅書院式の飾には対幅を正式とする。 正平十六年佐々木判官入道々誉が新将軍と共に都を落ちた時、彼の宿所を敵に明け渡すに見苦しからぬやうにと、室内を飾附した時の床飾の掛幅は三幅一対であつた。 知ってた。 当時以来書院には対幅を尊重したのである。…

新修裱具のしをり8

裱褙、幢褙、輪褙の他の、いろいろな表装を紹介した後の一文。 表具の様式は一般に従来の式が墨守されて居るが、それらの式にて満足せぬ時は以上の様式を標準として、各人の好みによって自由に新しい式を試みるべきである。 こういう本を書いた碩学としては…

新修裱具のしをり7

柱隠 副の細きものを輪褙に仕立て、風帯を一本附けたものである。 ああ、あるねぇ。風帯一本の、それもたいてい貼り風帯の細いお軸。 柱隠は元来床にかけるものではない。近衛家熈の説に次の如くある。 柱カクシノ掛物ヲカリニモ床ニカクルコトハ其由ナキコ…

趣味どきっ 裏千家「茶の湯を楽しむ」3回

第3回、濃茶。奈良っちの濃茶の解説からスタート。「一碗の茶を分かちあうから一座建立」って説明は如何なものか。柄杓の扱いの割稽古。「鏡柄杓にはどんな意味があるんでしょうか」。ナイス質問。「自分の心を」ナイス解答。 うちの流派は鏡柄杓とは呼ばな…

真の掛物

真の掛物、すなわち裱褙は、上下も中廻も、それぞれが1枚の布で出来ている。つまりでっかい布が要る。それをくりぬいて使う。掛物の上下・中廻に使う布は、大変高級で高価なものだったりする。 ましてや真の掛物である。そうとう奢ったものである。 絶対、大…

新修裱具のしをり6

此他に種々の様式がある。大和表具 今は一般に幢褙の行を称するが、元来この表具は神像神号、或は宸翰に用ひたもので、様式は幢褙に似て居るが、一文字は大和錦、上中下とも大高檀紙で風帯には麻を組み合わせたものを用ひた。 (略) 真行草の行に該当する形式…

新修裱具のしをり5

行の幢褙(宋音ドウホエ)は堂褙とも書き、又道補絵とも書く。 今一般に幢補と呼で居る。 普通の表裝式である。 (略) 単に幢補と云ふ説きは行の式を指すのである。 幢褙は左右が別布になっている、経済的なもの。 輪褙は宋音ルエンホエで昔は輪補絵と書いた。…

新修裱具のしをり4

多少定義は知ってるが、表具の真行草の再確認。まずは裱褙の用途。 裱褙は宋音ヘウホエである故、古書には表補絵とも書いてある。 裱褙とは元来表装の事を云ふのであることは既に第一章に説いたごとくである。 その様式は神聖表具・中尊表具、又は本尊表具と…

新修裱具のしをり3

裱具の三体表装に真行草の三體の沙汰があることは第一章に述べた如くである。 三體とは裱褙が真、幢褙が行、輪褙が草とするので、其事は南坊録・正伝集・三百箇条其他一般の茶書に説くところである。 普通に表具するところは幢褙の式である。 茶道では此三體…

新修裱具のしをり2

古来表具師の名人として知られて居るのは利休時代の奈良屋西順がある。 其他にも名人は少くなかつたことであろうが伝らぬ。 うん。その人は知らなかった。 利休時代のみでなく、此れより以前の堺(泉州)は戦国時代にあつても戦争の惨害から免れて、商業は繁昌…

新修裱具のしをり

山本元/芸艸堂/1968年。但し新修初版は1937年。でも第1版は大正十一年(1922年)。 随分息の長い本である。 現今の掛物の式は、支那の法を伝来したので、それは鎌倉時代などに、支那の禅僧の将来した掛物を、擬製したのに始つたのである。 猶その昔にあつては…

趣味どきっ 裏千家「茶の湯を楽しむ」2回

第2回。薄茶について。奈良っちが鼻声でいろいろ御託ってたけどスルー。今回は風炉薄茶運び点前本勝手。運び点前が基本なのか…。薄茶は濃茶の後だから、あんまり運び点前って印象がないんだよなぁ。しかし今回のシリーズ、お点前じっくり映してくれてるなぁ…

茶道の常識7

是れと同樣に道具の取合せも四角の相手には丸形、丸形の相手には八角と型ばかりが取合せでもなく又赤色に白、白に黒と色ばかりが取合せでも有りません。 又或る茶事では國づくしの燒物を拝見し又或る茶事では茶碗も茶杓も水指も皆其の季節の銘ばかりの集合で…

茶道の常識6

中立の作法。 客は御菓子を頂きますと中立と申しまして一度又露地に出て今度は内腰掛或は前の腰掛へ出て、再び主人の案内のあるのを待つのであります。 主人は席の窓を開け放ちて換氣を充分に行ひ、茶席を掃き清め飾付けを改めて時を計つて再び客を案内に出…

趣味どきっ 裏千家「茶の湯を楽しむ」1回

漠然としたテーマの全8回。まずは坐忘斎の挨拶。面変りしてきたなぁ。というか親父に似て来た。可哀想。工夫が大事…という話からスタートしたので、この8回には細やかな工夫が施されている筈。今日庵修復工事の話は興味深かった。体育会系の男のスポーツキャ…

茶道の常識5

さて當日は御約束の時間より約三十分程前に先方の宅へ出るのが茶道の習でありまして、所謂名古屋時間では茶人間は通らないのであります。 「名古屋時間」という言葉があるのか…なるほど。時間にルーズな人達なのね。インドか? 名古屋の流派らしい表現だが、…

茶道の常識4

さて先章で申しました如く先方が案内状を出すまでに可成り心配もし苦心も致すのであります。 受けた客も此の處をよく察して招きを受けるのであります。 松尾宗吾の語る、茶事のお誘いメールの話。 御存じの通り世間の普通の事でありますが、御案内状の中へ出…

茶道の常識3

松尾宗吾はちょっと綺麗事でお茶を語る傾向がある…この本では。 次に茶席についてでありますが、世間でよく茶席は暗くて狭く誠に不衛生だ等と申されますが、これは茶席を充分知らない方の盲評でありまして、なる程初めは茶席入りをします時は暗くて御床の軸…

新潟市美術館 天下太平 徳川名宝展

広島から巡回して来た徳川家の名宝展。内容的には徳川名宝というより、「好き好き権現様」って展示で、主催の徳川記念財団の…つまり徳川宗家の気分が良く出ている。尾張徳川家の徳川美術館とはちょっと引いた感じとは違うね。茶道具は 松花茶壺 古銅砧形花入…