2010-04-01から1ヶ月間の記事一覧

5月の展覧会

ベストシーズン。 こうやってみると北陸の充実度が異常な感じ。 東京 期間 タイトル 備考 三井記念美術館 -6/20 徳川家康の遺愛品 初花と遅桜 出光美術館 -6/6 茶 Tea 喫茶のたのしみ 畠山記念館 -6/20 茶の湯の美 数寄のかたちと意匠 泉屋博古館 -6/20 住友…

「ひねもすのたり」

南方録と葉隠

突然だが。私は、南方録と葉隠は、同じ培地から生えた二つの芽である、といいたい。 二つとも、元禄文化を背景に、世に出ている。 南方録は元禄3年。葉隠はその20年後ぐらいである。 二つとも、元禄のうわついた文化に対するアンチテーゼである。 南方録は、…

「わらび」

茶道具づくし

森可昭/自費出版/1988年。茶道具づくりにハマッた茶人の、自作茶道具に関する自作茶書?茶碗、茶杓、水指、棗は当然として、釜(陶器製)とかまで作っている。料理をし、菓子を作り、抹茶まで挽く。すげえ。 但し当人は: 茶の湯で用いる道具は、名物や由緒あ…

「ゆくはる」

中立

今日はミリオタとかにしか判んない話。前にも書いたけど、古本市では一冊一冊をじっくりこっくりとは確認しない。 時間もないし混んでいるからね。ざっと本棚を面で見て、脳の中の自動化された回路に何かピピピと来たらその辺を確認する様にしている。 ある…

「みやこどり」

入門必携

今日庵/1961年版。裏千家に関する小さなハンドブック。 非売品、と書いてあるから、入門者がもらうものだったんだろう。ひらくとやおら淡々斎の和歌。「わけいればこころの奥に月ぞすむまことの道を得とれ人々」格好いい。気もするが、よく考えたらすげぇ上…

「くんぷう」

茶道手帳

浪速社。 茶道に関し、いろいろコンパクトにまとめた小さな手帳である。構成はこんな感じ: 茶道年表 系譜(流派家元、寺、十職、釜師) 名物一覧 窯の年表 四季の茶花 四季の菓子 茶道具12カ月 花押、陶印 会記用メモスペース でも茶道具の取り合わせが解せね…

「きりさめ」

空手水

三国志の"魏志 武帝記"の注釈に、武帝 曹操が宗廟での祭り方を改めた話が載っている。 また、祭祀を前にして手を清める際、手を水につけるまねをして洗わない〔のが従来の慣習である〕。 だいたい清めは清潔をもって大事とするのだ。まねだけして洗わない礼…

「しゅんみん」

チャセンノオト

濃茶の稽古。点前座で練り練りする先輩。 結構力を入れて練っている。ピキンッ…ん?今なんか、先輩の手元で音がした様な…。…これってもしかして茶筅の先が折れる音?ヤな音聞いたな〜。呑むの嫌になるな〜。 その後、実際に呑んだのですが、別に茶筅の折れた…

「あおば」

古事類苑28 瓶

甲子夜話より: 千宗左召ニ因テ江都ニ出ルノ間、紀邸ノ長屋ニ寓シ、茶器ヲ求テ客中ノ用ニ當タルガ皆麁惡ヲ極タリ、 就中水サシノ水ヲ度々カユルハ煩シトテ、僕ニ命ジテ大ナル水瓶ヲ錢三百文ニ買テ、 コレヲ爐邊ニ置テ用ヒタリ、其瓶ニ不性者ト銘題シケリ、 暇…

「みずぬるむ」

古事類苑27 売僧

太閤記より: 泉州堺津菜屋助右衛門といひし町人、小琉球呂尊へ去年夏相渡七月廿日帰朝せしが、 其比堺の代官は石田木工助に有しゆへ、奏者として、唐の傘、蝋燭千挺、 生たる麝香ニ疋上奉り、御禮申上、則真壷五十御目にかけしかば、事外後機嫌にて、 西丸の…

「はるかぜ」

古事類苑26 貴人

大海のはしより: 明暦のみかど、茶の湯の數寄せさせたまひけるに、井戸といふ茶碗をえさせ給ひて、二なくひめさせ給ふ、 ある時は、うへの人びとに御茶をたまはせけるに、勸修寺の入道大納言參られける時、 此井戸にて御茶給ひけるに、入道井戸の茶碗と申す…

「かぜひき」 つらいようつらいよう。

古事類苑25 星の煌き

茶道筌蹄より: 曜変 星のごとき數あるを天目の中にて曜変と云、 我々は年に1回くらいは曜変天目を見る機会が有る。でも、江戸時代に、美術館はない。だから、こんな知識があっても、おそらく想定読者の誰も曜変天目を見る事はできずに人生を終えたと思う。そ…

「さむすぎ」

古事類苑24 不用の美

茶傳集より:瀬田掃部の作らせた普通の阿弥陀堂釜に対する、口の狭い阿弥陀堂釜持ちの利休のコメント。 茶の湯の道は十分の物はウマキとて嫌ひ申候、一二ケ所も頑所有物よく候、 掃部鑄させ候釜は頑所なく口も能程なり、 十分志たるものは、御道具と云て數寄…

「よかん」

古事類苑23 釜の湯

如水遺事より: 一、茶の湯一ひ志やく汲取候はゞ又水一ひ志やくさし候て、まどひ置可申候、つかひ捨、のみ捨に仕間敷事、 湯を一杓汲んだら、水を一杓差して、埋め合わせておくように。使いっぱな呑みっぱなにしないように。…かな?黒田如水が水屋に貼った注…

「しとしと」

古事類苑22 大筒

備前老人物語より: 總じて茶の湯は世をのがれ閑居隱者のなすわざなれば、不辯に麁相にしていさぎよきをもとヽす、 元來ぶどふを本とす、さればにや上田主水茶湯の會にきやく來りて、くゞりの明を待居たるに、大づヽの鐵炮を玉なしにうちはなして客を請待せし…

「はざくら」