2010-12-01から1ヶ月間の記事一覧
うわ!少な!しかも年またぎの展示も、年末年始はたいていやってない、というのに御注意。 …帰省ついでに見れるものがあればねぇ… 東京 期間 タイトル 備考 三井記念美術館 -1/29 室町三井家の名品 卯花墻と松の茶屋 出光美術館 1/8-3/21 琳派芸術 不明 畠山…
グラビア頁で目を惹くのが、点前坐に二人が並んで座り、一人が炉で、もう一人が後ろで略盆点てするという「二人点前」の写真である。蓋置上の釜の蓋には両側に茶巾がのっかっているのが可愛い。 これは本文後半に重森三玲が「今日の茶の湯」として寄稿した、…
グラビア頁の最初の見開きの写真。右に武者小路千家の濃茶。左の上に表千家の薄茶。左の下に裏千家の薄茶。 表裏千家の薄茶の点て様比べ。これはわかりやすい!解説。表千家 茶筅をさら/\と、しずかにゆっくり動かしてたてるのが表流の特色。 あわはごく自…
主婦の友社/1959年。一冊で茶の湯のいろいろを納めようとした、欲張りな一冊。どれくらい欲張りか。目次はこんな感じになっている。 表千家 基礎(すわり方〜割り稽古) 水屋 棚物 点前(薄茶濃茶炭) 特殊点前や七事式 裏千家 基礎(すわり方〜割り稽古) 点前(薄…
高原慶三/晃文社/1947年。 感想書きにくいつながりで。 釜、風炉、炉縁 香合、炭具 棚、水指、棚荘具 茶入、棗 茶杓 茶碗 菓子器、雑器 のそれぞれに関し、歴史、代表的な形、名器の名称…なんかが書かれている本。 ちょっと味のある図解付きとかで。まぁ内容…
木下桂風/河原書店/1974年(但し初版1943年)。茶人の花押に関する本。…が、感想書きにくい。219ページ中163ページが誰それの花押はこんなの、という本なんだもん。 利休花押多過ぎだろ?とか以心斎花押あるんだ…盲目なのに…とか書いてもなぁ…。 まぁその他の…
いろいろ茶道の入門書を読んでいて思うこと。 こういう道具を用意しなさい。 こういう服装をしなさい。という事は、たいてい載っている。 でも、爪はどのくらいに切りなさいってのはあんまり書いてない気がする。 分類草人木は「髪を結って鬚を剃りなさい」…
以前、足の甲の痛みに対し、足の甲にゲルクッションを当てる、という対策をしてみた話を書いた。しかし、この方法は根本的な問題もある。 足の甲に厚みのあるものを当てると、足首の角度が反って大変なのだ。 長時間点前すると、ふくらはぎが吊る→七転八倒の…
臼井史朗/淡交社/1993。「昭和30年おもしろ実験茶会」の著者の書く昭和の茶道人。 佐々木三味 内本宗韻 田山方南 桑田忠親 高原杓庵 西堀一三 久松真一 井口海仙 類書のないラインナップで大変ありがたい…のだが。 佐々木三味に関しては、著書で知れる事しか…
この秋、足を怪我していろいろ大変だった。なにぜ時期が秋。つまり炉の切替期で、「炉のお点前を思い出す」というタイミングだった上に、その後に大寄せでのお点前さんが待ち構えていたんだよね。だからいちおう稽古はしにゃならん。でも足の裏に縫目があっ…
こういう辻堂香合が造りたい!と思っている。ある意味茶味のあるお話だと思うんで。が、ベースになる物がなくてなー。いい大きさの陶器の置物2個ぶった切って上と下にすりゃできると思うんだが。
正客争いは、大寄せの進行に意外に大きな影響を及ぼす。特に、女性だけの席は、どーーーーーーーーーんなにお願いしても誰も正客につこうとしない、というワンサウザンドウォーズが開始される事がままある。男がいれば割と早々にあきらめて正客位置に移動す…
平常心是道、というパンフが手元にある。昭和40年の淡交会京都支部文化講演会、の講演会を起こしたものである。鵬雲斎が割ときれい事をふふふんって話している講演会なんだが、以下のくだりには妙ななまなましさがあった。 まあお茶席でなければ兎も角どうぞ…
私のブログを見て「漆塗りをはじめよう!」という人はいないと思うけど、漆塗りに何が必要なのかを紹介しておきます。 まずは漆。とりあえず2種類。生漆と呂色漆(黒呂色漆)があればいいでしょう。 生漆は整形や接着。呂色漆は塗装に使います。写真はチューブ…
この季節、やっぱり忠臣蔵ネタの番組があるんだな〜、とかヒストリアを見て思った。 ま、とりあえず思うこと。 偽名で師事し、師匠をだます。 茶会を血に塗れた惨劇に変える。 利休由来の道具に、槍がぶっさされるのを止めない。 少なくとも、大高源五は茶人…
茶湯一会集にこうある。 水栗は、食物の毒を解す為なれば、必ず出すべし。 水栗ってのは、生栗を水に漬けた物みたい。 今でも流派によってはこういう事をしているらしい。 …らしい、というのは、確証が持ててないからだけど。 もちろん、生の栗に毒消しの効…
茶湯一会集にこうある。 口切其の外、改まりたる交会には、此所にて熨斗台をもち出し、正客の前に置きて一礼して、勝手口に扣え居り、詰より勝手口の際へ寄るを受け取り、取り入る。 尤も、切熨斗なれば、正客熨斗台をいただき、のし一つ取りて懐中し、つぎ…
忠臣蔵の重要な小道具、桂籠。 なんで冬に籠なんだろう?という謎はあらかた解けた気がする。でも、それを除外しても、この籠、謎が多い。 まず第一の謎。この籠は事件当日誰の物であったか? 吉良上野介のものか、山田宗偏のものか?どっちかしかないとは思…
肉まんは、レンジでチンするのではなく、ちゃんと蒸し器で蒸した方が、だんぜんおいしい。せいろの蓋をあけると、ふわっと蒸気があがり、小麦粉の香りと、蒸篭の竹や杉の香りがひろがる。至福のひとときである。 んで、できたての肉まんはアツアツである。と…
お茶席に入る時、指輪や腕時計を外すのは、最低限の礼儀である。まぁ指輪がお茶碗に触れることはあるかもしれないが、腕時計が突然外れて、お道具の上に落下する、なんてことはまずない。…まずないけど、それでも外す。それが道具への、貴重な道具を供してく…
玄関先、着物を着て今にも出立しなきゃいけない私。突如「ビリビリビリ」と嫌な音がする。 下駄箱のノブに袴のサイドが引っかかり、袴のサイドの縫目が切れてしまったのだ。当然そのままでは外出できない。 脱ぐ時間も惜しいので着たまま妻に縫ってもらう。 …
ここで助言も頂いて、妻は大寄席の着物を選んだ。 助言頂いた皆さん、ありがとう。結局妻は色無地を選んだ。ここで当座に江戸小紋を買ったとしても、いずれ色無地は買わにゃならんのよ、というワードローブ構成も考えてらしいが…女の着物は良く判らん。 んで…
大寄せの茶会でお点前さんデヴューした。 大勢のお客さんの中でも、あがらずに心静かにお茶を点てる事ができた。 …ってこともないか。1回目のお点前は結構ミスがあった。非常に静謐な精神状態だったので、あがってたとは思わないんだけど。 2回目のお点前は…
秋〜新春の美術というが、概ね年末から新春の道具組。真形羽付高砂釜とか、雪中梅花小禽図とか青鬼赤鬼の追儺面とか。 大井戸茶碗「蓬莱」は、ナリ良く色良い大井戸だが、梅華皮が高台の外に見えないのが残念。黒漆地三番叟蒔絵茶箱の朝日焼替茶入。 昔から…
今回は豪商に所持された経歴の道具たち、の特集展示。大阪の人は「『黄金の日々』よ、もう一度」的なノリで、上方豪商好きである。多分。 そのせいか客層がいつになく騒がしかった。 入口にでんと鎮座する。対馬井戸と膳所耳付茶入。対馬井戸は、高台の高い…
私は尾垂れ釜が大好きだ。やつれ風炉だって、嫌いじゃない。でも、今回の展示はかなり微妙だった。例えば「七宝浜松地紋甑釜」。蓋も割れ、鎹が打って継いでであるが、良く見ると鎹も鋳造による模様に過ぎない。こういう「寂ばしたる」いや「錆ばしたる」釜…
北村さんの道具は、茶碗よりも懐石道具とか、盆とかがいい感じ、という印象。 今回もそう。 寄付の釉裏紅の汲み出し碗と、時代木地殴の汲み出し盆の組合せが素敵。懐石道具の八寸には堅地屋清兵衛の隅丸硯蓋。八寸の原点に戻りつつも美麗な蒔絵の美しさ。 掛…
今、巷で話題の人間国宝について。 人間国宝ってのは俗称で、本当は重要無形文化財保持者、というのが正しいらしい。 重要無形文化財保持者、というのは文化財保護法に基づいて文部科学大臣が指定するもの。 当ブログはお茶ブログなので、もちろん歌舞伎の人…
宗旦伝授、という書物に、茶人の類型があるという。 アサキチヤノユシヤ(淺き茶の湯者) 宗旦傳授の中に、所作は上手なれ共、心に茶の湯無き人と云つて居る。 カタキチヤノユ(堅き茶の湯) 宗旦傳授の中に「物を必ずとして窮屈にすくみたるを堅き茶の湯という…
利休が定めた35の嫌忌として、以下の35が紹介されている。 炭斗水指兩箱持 茶入茶碗天秤持ち 座するに浮尻 手鼻かみ 我こそ顔 功名ばなし 人言云ふ 下げ巾着 寝むら から杓 死杓 油杓 打杓 生荷手 かき茶碗 足すり茶碗 手かひ茶碗 帽子着茶碗 つまみ茶巾 蟹…