2011-04-01から1ヶ月間の記事一覧

5月の展覧会

もちろんGW展示の本番。三井記念美術館はホノルルから北斎がこなくなったので差し替え展示中。日本海側を新潟から石川に抜け、京都に入ると楽しそう。GW後だけど徳川美術館がいいなぁ。 東京 期間 タイトル 備考 三井記念美術館 -6/19 館蔵品展 畠山記念館 -…

益田克徳翁伝4 不出来と翁さび

本書の口絵に、非黙手作りの茶碗、不出来と翁さびのカラー写真がある。 “翁さび”は光悦の富士山のような、釉薬の剥げた渋い黒茶碗。 “不出来”はまるっこい飴色づいた黒楽茶碗。 写真で見る限り、どちらもなかなかいい感じの茶碗だ。いっぺんじかに見れないも…

益田克徳翁伝3 イカ娘

横臥的茶の湯、という章に以下の記述が有る。 九州、岡山、佐渡、其他の片田舎から上京した以上の諸氏も、何時ともなしに、平板的であつて秘密のない、江戸つ子商人の気分に感染したのみでなく、却つてその風を喜ぶやうになり、彼等の間に行はれてゐる習慣言…

益田克徳翁伝2 胡座

非黙は、自分がデブだったが故に、足の楽な胡座の茶を楽しんだという。 猶其頃翁が従来の茶の湯の型を出て、茶の湯を横臥的ならしめた著しい例は、当時翁が胡坐で茶を飲む型式を案出したことである。 それは翁が非常に肥満してゐる為に、端座してゐては、足…

益田克徳翁伝

大塚栄三/東方出版/2004年。我々には非黙、という号の方が馴染み深い、益田克徳の伝記。 我々が非黙を考える時「鈍翁の弟で鈍翁を茶に引き込んだひと」という以上の印象はなかなか持てない。そういう意味では勉強になった一冊である。東京海上保険(現 東京海…

お点前さん

何回か、大寄せのお点前さんをしている。 しかし、一回も足が痺れた事がない。普段のお稽古では、まず毎回痺れる。運が悪いとこむら返りが起き、七転八倒の苦しみ。この違いはどこから来ているのだろう? まず違うのは畳。稽古場の畳は固い。が、お点前した…

雪駄

雪駄のかかとが取れたので、買った店に修理に持って行った。預けて、直るの待って取りに来りゃいいのかな?と思っていたら、作業台のじいさんが、さっそく釘を抜きはじめた。 そこで作業を見学。 かかとの金具の釘を抜く かかとの皮の釘を抜く かかとの皮の…

茶事

畠山即翁/畠山記念館/1981年。畠山記念館で300円で売っている小冊子である。巻頭にこうある。 本書は、戦前に当時の荏原製作所畠山一清社長が同社社員に講説した大意であるが、ここに印行して好事の向きに頒つ次第である。 お茶について社長に熱く語られても…

爪を直す

時々爪が割れる、という話を2年くらい前に書いた。http://d.hatena.ne.jp/plusminusx3/20090905 実は再発を繰り返していたのだけど、やっと直った。つーか、直した。 爪にひびが縦に入る。 めくれあがるので深爪してめくれた部分を切る。 割れた部分は残って…

春の益子陶器市 復興へのスタート

この前の地震で大きな被害を受けた益子。復興支援の企画として池袋の全国伝統的工芸品センターで「春の益子陶器市 復興へのスタート」が開催されている。協力してちょっとでもお金を落としておこうかな、と思って行った。もちろん、茶人的な眼で益子焼を見ち…

黒文字

ハンズの木工用品売り場で、黒文字の棒を発見。当然、「おお、これがあれば自分で黒文字も自作できるでわないか!」と思うわけですよ…。 ってことで自作。こんな感じの丸棒が三百円台で売ってました。基本工程は割る→切る→削るなだけの筈。 まず鉈で割ってみ…

茶の湯

落語に「茶の湯」というのがある。ご隠居さんがしったかぶりしてお茶を点てようとして、青きな粉をささらでかき混ぜ、泡がないので洗剤の椋の皮*1を加える、というお話だ。サゲがいまいち面白くないのがこの話の弱点なんだよね。…。 …。ま、とりあえず、点て…

交趾

交趾、という名称について、後漢書に由来があった、という記事を読んだ。http://d.hatena.ne.jp/T_S/20101226他の方のブログなので引用はしないが、大変勉強になった。こういう豆知識をさらっと茶席で披露できる茶人になりたいね…あ、駄目? しかし、倭とい…

畠山記念館 国宝離洛帖と蝶螺鈿蒔絵手箱

今回は離洛帖が主役。なので他の展示はやや低調。おなじみの乾山色絵藤透鉢や粉引茶碗松平などがお出迎え。 そんな中では高取手鉢がよかったかな。白い藁灰釉の渋い逸品。 展示室の片側には、蒔絵の手箱がずらりと並ぶ。肝心の国宝の蝶螺鈿蒔絵手箱は5/14以…

茶道四祖伝書17 おわりに

茶道四祖伝書は、とっても面白い本だった。 利休の厳しさと汚さ。織部の優しさ。三斎のおしゃべり好き。遠州のいやみな感じ。 それぞれの雰囲気が出ており、特に実際に会った人ならではの説得力の有る描写が非常に楽しい。それだけに、茶道四祖伝書が伝える…

茶道四祖伝書16 客組

利休ら4人が松屋さんを客に呼んだ時、その相客はどういう構成だったのだろうか?それで4人の茶風が判るかも、と思ったのでざっとカウントしてみた。 亭主 僧侶 町人 武士 公家 茶人 不明他 利休 1 3 0 0 1 0 織部 2 4 9 0 0 0 三斎 29 2 10 2 0 2 遠州 2 8 2…

茶道四祖伝書15 鷺の絵

松屋三名物の一つ、鷺の絵は、その侘びた珠光表具のすばらしさから、利休が「数寄の極意」と呼んでいた逸品である。では、鷺の絵、四人の初見はいつなんだろう?茶道四祖伝書には松屋さんの自会記が含まれるので、それを確認する。 利休が見に来た最初の記事…

茶道四祖伝書14 甫公伝書 青貝香合

甫公伝書には、遠州が石州にいじわるして茶入の袋をほおって寄越す、みたいな悪名高い?茶会や、珠光心の文を拝見する茶会も収録されている。が。そーゆーメジャーなのはスルーして、正保二年十月廿二日、伏見小遠州へ、の会からの道具組に注目するゼ。 香合…

茶道四祖伝書13 甫公伝書 金襴

松屋三名物の一つ、鷺の絵は、その侘びた珠光表具のすばらしさから、利休が「数寄の極意」と呼んでいた逸品である。それに対する遠州の言葉。 「鷺家、珠光作杉箱、仕様何ト好テモ可成事ニテハ無之、言語同断ナリ。純子袋不取合」とて、遠州(公)御好にて金襴…

茶道四祖伝書12 三斎公伝書 利休の切腹

利休の切腹について。 扨堺にて少御待候て給候へトて、四畳半ノ小座敷にて炭を直して湯たぎる時、四尺床ニ腰をかけるニ、脇にて勝手方へ臂つかへ候へバ、此置合にてハ無之とて、床真中へよりて云、「かいしゃくの人々ニ案内申迄ハ待候ヘ、それもいわ(れ)ずバ…

茶道四祖伝書11 三斎公伝書 俗説いろいろ

信長に簡略化した台子を教える話: 信長殿ニハ台子ノ茶湯ヲモ天王寺屋宗及教えたり。然共、(易)口を聞候由被及聞召候て、被召出台子ニて易被点候なり。 信長殿は立ながら御覧被成候なり。三所手違いたると被仰せければ 紹鴎が茶室開きに利休を呼んだら得度し…

茶道四祖伝書10 細川藤孝

細川三斎忠興の語る、父、細川幽斎玄旨藤孝。 玄旨ハ茶湯ニ一円カマワヌ人なり。 忠興口切初ニハ最初ニ御茶被遣候。 有時秀吉公御用被仰付候ニ付隙入候テ、極上一袋、肴共色々持参候ヘバ、是コソ一入ノ懇志ナレトテ機嫌能。扨忠興次ノ間へ御立候ヘバ、其儘玄…

夜桜2011

近所にちっちゃなちっちゃな穴場の公園がある。桜が数本植えてあり、公園とその周囲の街灯が適切なライトアップになっている。こんな感じで。毎年ここで私は夜桜を見る。 そういう風流の場所なのだが、今年は花見自体を自粛しろとかいう圧力に対するささやか…

茶道四祖伝書9 三斎公伝書 三斎云…

久重の伝える細川三斎は、直接のつきあいがあるだけにリアルである。三斎のぼやき: 三斎云、茶ヲ立てすヽぎを呑ハ不思議也。毒ノ為ならば何とて食ハくわぬぞ。 今ハ茶の後ニ湯を呑候と聞へ候。易の時無之事也。 情を出て能茶を点、湯にて洗流事不思議第一也…

茶道四祖伝書8 古織公伝書 筒茶碗

筒茶碗の扱いについて。 狂言袴トモ云茶碗御秘蔵ナリ。成程細長キ物ナリ。 是拭様ニ口伝有。先茶巾ヲ取、茶碗ノ内ノ底をふき、次ニかわをふく事習なり。 常ノ茶碗とハ各別なり。 (付リ) 千道安ヒキゞノサヤ所持ありしを、金森出雲御もらゐ候刻も道安より同口…

利休のイメージ

同時代の山上宗二記。一世代後の茶道四祖伝書と長闇堂記。さらにその一世代後ろでの伝聞の茶話指月集。このころの利休イメージは、割と共通していると思う。 人に厳しい お金に厳しい…というか汚い 性格悪い 権力指向 でも工夫をいろいろした そして: 利休…

茶道四祖伝書7 古織公伝書 路次入

席入の時、手水を使うかどうかに関して。 路次入(ヲ)、何時ニテモ菓子不時之茶湯ニハ手(洗)を遣て入座す。 飯ノ時ニハ手洗を不遣入座するを、慶長八九年之頃よりハ、朝会斗ニ手洗不遣入座す。 其巳後ハヒルモ晩モ会ニて行とも手洗遣て入候なり。 昔は菓子茶…

利休百会記 11人いる!

ついでに利休百会記も読んだのでちょっと気になった所に突っ込みをいれるネ。 霜月九日晝(いたみのや)紹無 (千ノ)宗杷 (あふらや)宗味 (具足屋)流安(庵) (播磨屋)宗丸 (上林)休徳 道七 (千ノ)紹安 (千ノ)箕庵 (千ノ)紹二 もずや宗安茶湯四疊半御飯 廣間にて …

茶道四祖伝書6 利休居士伝書 利休百会記

利休茶湯会帳面 千宗旦木葉猿ト云茶入、もつさうとも云、尻ぶくら也。今(ハ)正宗(殿)所持。 木守茶碗聚楽焼なり。赤て一ツ故(木守トツク)。 あけの井戸天目、かは立ちたる天目なり。 ほつた台、人の名なり彫物ニ(テ)ハ無之(候)。 注釈にはこうある: 『利休…

茶道四祖伝書5 利休居士伝書 茶筅とーし?

易茶を立る内ニ云、(其)客人眠けれバ是をバをこさんが為、荒茶碗之事なれば茶せんにて茶わんのふちをかた/\とならす也。従是世上ニ皆々かた/\するなり。 (ユメユメ)古茶わんにてハならすべからず。 利休がお茶を点てながら言った。 「客が眠そうだったら…