2011-05-01から1ヶ月間の記事一覧

6月の展覧会

私は毎月、美術館系まとめサイトやURL集を参考に「自分の行きたくなる様な展示」をチョイスして表を作っている。 「自分の行きたくなる様な展示」なので、色絵磁器は除外してたりする。あと地方の公立陶芸美術館はやってて当然なのでこれまた除外。んで、公…

三島

我が家ではピークタイムの電力消費を抑える為、お米は土鍋で炊いている。 さて、土鍋と言えば、三島である。むしろ三島と言えば土鍋、ぐらいの知名度になっているのではなかろうか? だが、三島は、桃山時代には高麗物として珍重された技法だった筈。三島と…

利休居士 餘香録5 法要中繼放送

この三百五十年忌の際、三千家法要の全国生中継が行われたという。この本には30分の中継の、速記記録が納められている。 自然科學者は顯微鏡を通して微生物の世界を觀、 千宗易利休は一服の茶に人生の窮極の悟りの世界を極めたのであります。 世界に比類の無…

利休居士 餘香録4 茶湯如常

愈好斎は、言う。 居士自身で樂しんでやられた茶事として先づ第一に永禄十二年十一月廿三日の朝の茶會に津田宗及が招かれてゐるといふのが居士の茶事としての早いものであらうかと思はれる。 この時に使つてゐた花入が有名な「鶴のはし」或は「鶴の一声」と…

利休居士 餘香録3 桃山の茶道

千宗守(愈好斎)は、利休時代は規矩もテクも無く大雑把な茶湯をおおらかにしていたんだろう、という先入観は間違いだ、と言っている。 当時の資料の記述粒度からして相当精密な茶をやってたんだよ、と言っている。 それからその次に「柄杓をとつて釜の湯を汲…

利休居士 餘香録2 戦争の足音

餘香録には三千家の家元の言葉が載っている。さて、その中から抜粋。千宗左(即中斎) 我國は今や國民の誰れしもが滅私奉公の誠を致すべき秋であります。 私共の茶道に従ひ得るのも必竟皇國のお陰であります。 國内のあらゆるものあらゆる事について申すべきで…

利休居士 餘香録

編集発行 協贊會/1930年。昭和15年。利休350年忌の北野大茶湯。その記録。厚さ357ページ。 巻頭グラビア?は北野大茶湯で使われた道具の図版である。ただし、そのグラビアページが実に213ページもある、というのが当時の茶の湯を示していると思う。まぁ片面…

私は如何にして心配するのを止めてお茶を愛するようになったか

静岡茶が、心配だ。足柄で、お茶からの放射性セシウムが基準値越えしたという。箱根を挟んだだけの、静岡茶が、心配だ。…。 静岡茶以外も心配だ。お茶の産地表示は、ブレンド率50%以上のものを語ればいいことになっている、らしい。八女だろうが、知覧だろ…

チャリティ

左入 二百。左入はいったい何を考えて二百も茶碗を作ったのだろう…とか考えていて別のことを考えてしまった。 三千家の家元の茶杓。10万や20万の値段は付くだろう(もっとか?)。各家元が100本くらい茶杓をチャリティで作れば、簡単に数千万の義援金が作る事…

永青文庫 禅僧の書画

永青文庫の禅僧の書画特集。…うん、端的過ぎるタイトルですね。 やっぱ仙涯は癒されるわ〜。特に“看経図”。ここんとこ仕事疲れの自分には、絵の前で強制的にリラックスさせられるのがなんとも心地良かった。 あと、白隠の“布袋・蹴鞠・寿老”も良かった。三幅…

飲食

目黒区 駒場公園 和館。http://www.city.meguro.tokyo.jp/kurashi/sports_koen_yoka/koen/omoshiro/komaba/index.html貸し茶室である。が。 茶道・華道・俳句などの趣味的な集いに利用できます。ただし、営利・飲食・歌を歌うことや楽器を演奏することを目的…

献茶

献茶。 家元さんとかが、神にお茶をお供えする、厳粛な謎儀式である。 でも、この儀式、いつごろから始まったのだろう? なんとなく、最近、という気がする。 つーか、明治以降?日本がサムライの国でなくなって、各藩茶堂が大名から禄をもらえなくなった後…

花は野にあるように。利休居士の言葉と言われている。 でも、茶の湯の花は、本当に野にある様に入れているだろうか? 花入れの花って割とルールに縛られてないかい? 曲げたり折ったり大変な思いをして整形し、葉っぱの枚数はこう、向きはこうと様々な故実に…

利休の茶花4 朝顔の伝

著者はいう。 利休『朝顔の伝』は、彼の挿花に関しての説話の中で、もっとも有名なものである。 いろいろな『伝承挿花』(伝花)がのこっている。それも、朝顔の説話が、一番に、利休の魂へ、触れやすいものだからだろう。 しかし、もっともたやすく触れられる…

利休の茶花3 梅十九題

著者は言う。利休の、梅の使用例は多いと言う。 ともかく、利休が好んだのか、それとも記録者が感服したためか、明らかではないけれど、 梅の挿花例は、実に十九会に及んだのである。 (中略) それらを、ここらでまとめておこう。 十月〜閏正月の梅の使用例が…

利休の茶花2 鶴の一声

鶴の一声(旧銘 鶴の嘴 但し鶴は雨冠の異字体)は、利休所持の名物花入である、と山上宗二が語った品である。著者は、松屋会記の天文六年の会からそれを引き出す。 利休の挿花についの最も古い記録は、彼が催した茶会の中で、最初の会記として載っているもので…

利休の茶花

湯川制/東京堂出版/1970年。1990年に再販あり。生け花利休古流の本ではない。 利休はどんな風に花を入れていたか、という研究書。 ただし、利休の茶花の情報は少ない。玉石混淆の資料の中で著者は手探りする。だから利休百会記や南方録も資料にしてしまっ…

こぶ茶

抹茶を、お湯をいっぱい入れて茶筅で点てる。おうすという。 昆布茶を、お湯をいっぱい入れて茶筅で点てる。らうすという。多分。 …くどそう。 お茶うけは古風に焙り昆布で。

茶入について

茶道具屋に並ぶ新物の茶入で、牙蓋がつるんとした白い奴ですっごく味気なくてつまらない時がある。若手陶芸家の展示会とかに行くと、牙蓋すらない茶入が置いてあったりする。 そこで、疑問がひとつ生まれた。 茶入には、牙蓋と仕覆とが付属しているが、これ…

掃除

風炉の置いてある和室。すぐに埃がたまってしまう。 おそらく原因は風炉の灰。電気式の風炉を置いてたころはこんな酷くはなかった。 「茶人は掃除が趣味くらいでないといけない」というのは本当だ。 もちろんそんな趣味いまだにないけどさ。 畳にうっすら乗…

ハウフルス

ハウフルス。テレビ番組の制作会社で、“タモリ倶楽部”とか“出没!アド街ック天国”とか“チューボーですよ!”とか“秘密のケンミンSHOW”とかを作っているところ。 ここの番組の特徴は番組のシーンに合わせて駄洒落みたいなBGMをかぶせてくる事。 テレビ見ながら…

拭き漆

ウレタン塗装の木製スプーンの、ウレタン面の一部がガビガビになってきたので、漆で修繕した。 紙やすりで表面のウレタン塗装を落とす。 水洗いして木の粉を落とす。 乾かす 何回か拭き漆する。 という工程。最初の塗装落とすのが結構大変だった。左が拭き漆…

漆を乾かす

漆は高温多湿という条件で科学反応を起こし乾燥する。そろそろいい気温になってオフにしたが、冬の間は漆を乾かす時、フィルムヒーターを使っていた。 一番底にあるのがヒーター。 器物を囲んでいるのがタッパー。水の入った小皿をヒーターで熱する。 小皿か…

漆を塗る

筆で器物に漆を塗ると、ほこりや気泡が入りやすい気がする。筆ムラもできるし、漆が多く残った部分にはチヂミ皺もできる。 私は、仕上げに近いところでは、キッチンペーパーを使って塗っている。まずキッチンペーパーで漆を塗る。 この段階では筆で塗るのと…

東京国立近代美術館 岡本太郎展

岡本太郎展は、テーマが「対決」。 勝手にいろんな物を敵に戦って来た岡本太郎に相応しいテーマだね。んで、その中に「わびさびとの対決」というのがあった。 どんな対決かな?と展示を見ると、何故か岡本太郎が撮影した縄文式土器の写真が羅列されただけだ…

漆を漉す

漆は、細かいゴミが入っているので、上塗りの時は漉す事になっている。吉野紙という和紙に漆を入れ、キャンディー包みに折り畳んで搾る。…めんどくさい。あと、力入れて漆を搾ると紙の繊維が混じって元の黙阿弥な感じ。 そこで編み出した方法。 100円ショッ…

一個人 やきもの入門

本屋でなにげなーく手に取って、内容に驚く。 レベルの高さにびっくりという意味で。 “やきものの基本の「き」”という冒頭の特集からして、茶人寄りの特集になっている。 器の形と、高台や見込といった部分名称、しかも井戸形だの割高台だの、あまり基本とい…

ガンダムシールド形大皿

笠間陶炎祭で購入した表題の品。 端午の節句向けに柏餅を載せてみた。尚武の気持ちを込める様な取り合わせにはいいのではなかろうか。 皿の大きさは柏餅との対比で推し測って頂きたい。かなり大きいでしょ?これで3000円は安かったなぁ。 …正直、収納場所に…

笠間陶炎祭

笠間の陶炎祭(ひまつり)に行く。GWだからな。前日の鉄腕DASHで紹介されたせいではない。今年で第30回だそうである。第一回は1982年。 陶炎と書いて「ひ」と読ませる。その頃のセンス、後悔してないだろうか。 んで、どうだったか。先に言っておこう。かなり…

へうげもの(アニメ)

第1話を見た感想。 「なにこのオープニングのデジャヴ…あ、オープニングの雰囲気が『美味しんぼ』と似てるんだ」 それだけ。そしてそれきり見てません。元の漫画がダイナミックに動いているのに、死んだ絵のアニメを見ても仕方ないしね。 アニメ化に際して、…