2012-03-01から1ヶ月間の記事一覧

お休みします。

PC故障の為今週の更新をお休みします。

茶の湯と生花3 道安の死

明治の頃信じられていたかもしれない千家の系譜。 道安 初名紹安不休齋眠翁病故に家を不継 嫡男なれども利休に先だちて死す天正十五年七月朔日 始めて聞く歴史。天正十五年といえば秀吉が九州を平定していた頃。 利休も松に天竜釜を掛けて野点している場合で…

茶の湯と生花2 茶道流儀

茶禮の式は東山義政公にはじまる而して後ち茶を説く者益々多く其流儀も亦多く出來れり今諸流の祖を擧ぐれば左の如し利休流 今千家といふ千利休は泉州堺の人なり父は千阿彌と云ひ名ある士の流れなり本姓をかくして千の一字を名字とす中興の茶道の祖なり 俗説…

茶の湯と生花

博文館/1906年。日用百科全書第貳編。明治28年初版の茶の湯のムック。 手元のは明治39年の22版なので、明治28年の初版とどれくらい違うかは判らない。内容的には、茶道、生け花と煎茶道。 しかもいろんな伝書伝承からの継ぎ接ぎなので、あんまり参考にはなら…

直伝和の極意 茶の湯 藪内家 春と出会う茶の湯3

きんとんのダイナミックな作り方を駆け足で紹介しながらはじまった第3回。蒼の毛氈の上、アナウンサーのお兄さんの正座椅子が光る!…でも本格的にお茶をやってる人でも使うものなんだから別にいいといえばいいのか…。 あれ?前回の炭手前ではアナのお兄さん…

直伝和の極意 茶の湯 藪内家 春と出会う茶の湯2

いつの間にかはじまってた茶の湯シリーズ。 直伝和の極意って、2ヶ月とかおんなじシリーズ続けるくせに「次のシリーズの予告」が全然ないので、気がついたらはじまってる感じ。 追っかけで2回目の再放送から見る。…正午の茶か。 地味で変わり映えのしないテ…

武者小路 第三年 弐月號 広告

せっかく昔の雑誌なんだし、広告出しているトコをチェックするゼ。 駿河屋 練羊羹屋 現存 三好弥次兵衛 大阪の指物屋 現存 青丹堂 大阪の骨董屋 存在を確認できず 河村岩吉 京都の簾屋さん 存在を確認できず 松屋春繭舗 大阪の菓子屋 西宮で現存? 小川簾商…

武者小路 第三年 弐月號 大黒

時代性関係ない話。 茶碗銘大黒の由來宮城筑後政定といへる者主君新太郎殿(備前少将ならんか)を私宅へ請待の節利休傳來の大黒といふ茶碗にて茶を點てた、その時主君いはれるに此茶碗の由來について亭主委しく知らざることもあるべし、 先年寺澤志摩の噺に御…

武者小路 第三年 弐月號

昭和13年の武者小路千家の機関誌。 内容的にはそんなに大したことはない。ただ、この時代でなければあり得ない記事とかが面白い。 日獨伊防共茶會 官休庵流宗匠 中澤一夫(中略)床には文翠虎の繪の短冊が うそぶきてほゆる虎さへ君が代の 風にはさすが伏して…

塗りの椀

椀を買って思ったのだが、塗り物は高価なものと廉価なものの区別がつきにくい。 木地の質一つとっても、木地師がちゃんと一つ一つ挽いた挽き物のものと、木の粉を型抜きした木乾のものでえらく値段が違うのだが、見た目にはそんなに違わない。 蒔絵とかあれ…

100均じゃない椀

昔、四つ椀に困って100均のを置いてみて「駄目だこりゃ」になった。http://d.hatena.ne.jp/plusminusx3/20110727 http://d.hatena.ne.jp/plusminusx3/20110728はちろえもんさんのアドバイスに従い、合羽橋で購入。ん、これならしっくりくる。せっかくなので…

茶道入門10 茶事の話 銅鑼

やはりこの話に触れねばなるまい。 やがて席中から銅鑼が響いて來ます。亭主が迎ひ附に來る代りに、銅鑼で席入りを報じるのですから、一同、つくばひまして、その音を謹んで聞きます。 亭主が迎えに来るのを略するのに、蹲踞する理由は判らない。 初入りの時…

茶道入門9 茶事の話 草履

こゝで誤解が起こりやすいので、一言申してをきます。 それは、折角手水を使つて、手を清めてをきながら、席へ上る時、自分が穿いてゐた草履を手にして揃へる、と云ふ事で、甚だ矛盾してゐる様に考へる人がありますが、これは手水を使ふ事が、唯手や口を清め…

茶道入門8 茶事の話 正客

やがて連客が揃へば、お白湯をいたゞき、正客、次客、お詰を定めます。 お正客は、お茶の巧者年長者がつとめ、お詰は、なるべく氣の利く人がよいと思ひます。 なれない方ばかりですと、此の順をきめるに相當時間を費しますが、要するに多數決により、それで…

NHKスペシャル 3.11 あの日から1年 調査報告 原発マネー

あれから1年が経った。 うちのブログは茶の湯ブログなので、特にその事には触れて来なかった。 お茶には関係ないからね。でも、昨日放映していた「NHKスペシャル 3.11 あの日から1年 調査報告 原発マネー」非常に興味深かったので、取り上げたい。 原発が地…

茶道入門7 日常生活と茶道

又、昔から、お茶のお稽古は、娘さんのお嫁入り仕度に、免状をとるのが目的の様に云はれ、又そのつもりで、出來やうが出來なかろうが、ドン/\奥傳へ進めて、いくつもの免状をとらす先生方もありますが、これは大きな考へちがひです。 昭和8年の千家の偉い…

茶道入門6 茶道史概要 利休の子孫

利休には、道安、少庵の二子がありました。兄の道安は、故あつて家を相続せず、弟の少庵が千家を嗣ぎました。 大変さらりと書いてありますな。故あって、の一言で「なぜ道安は堺千家を残さなかったのか」という謎をさらりと回避している。少庵が利休の血を継…

茶道入門5 茶道史概要 明治の茶

「江戸時代に茶道は華美なものになりました」の文の続き。 此の時山田宗偏の如きは此れを見兼ねまして、茶道の頽廢を嘆げき、革新論を唱へ、「茶道便蒙抄」や「茶道要録」を著はし、利休の本旨に復さうと努めましたが、如何せん覺醒者は僅少であつて其の時代…

茶道入門4 茶道史概要 遠州

利休の高弟織部流祖古田重勝の門に天才の遠州流祖小堀政一が出まして、徳川家光の茶道の侍者であり且つ伏見奉行となつて居つた關係で、大いに當時の高等政策上からも茶道を鼓吹して盛に諸大名の財を投げさせました。 政一は利休の本旨に反し、侘びを遠ざかり…

茶道入門3 茶道史概要 利休の号

七歳の時から茶道を學び、初めて北向道陳易庵に師事しましたが、十七歳の時から紹鴎の門に入りました。 利休に宗易の名のありますのは、道陳の庵號の一字をとつたもので、又利休と云ふ名は紹鴎の門に入りますのを機會に大徳寺の大林和尚から得度を受けまして…

茶道入門2 茶道史概要 茶道の起源

井口海仙の茶道入門の面白い所は、独特の茶道史にある。それは、その当時信じられていた事を反映したものもあるだろうし、井口海仙の強力なバイアスが掛かった情報操作の結果もあるかもしれない。 此の樣に一般的には茶の飲用が遊戯化されてゐましたが、一方…

茶道入門

井口海仙/河原書店/1934年。鈴木宗保・宗幹の「裏千家茶の湯」は、おそらく戦後の茶道に大きな影響を与えた一冊だと私は考えている。だが、戦前の、千家の人が書いたこの茶道書は、茶道史にどれだけの影響を与えたのだろう?残念ながらそれを検証する事は叶…

柄杓の角度

柄杓の柄が壊れたので、新しいのを買った。お茶を点てていて、合がぽろりと行くのだわ、なんて事になったら困るやん。で、前に買った店とは別の店で柄杓を買ったのさ。 ?そこはかとない違和感? つーことで、前の柄杓と次の柄杓、写真に撮って重ねてみた。…

柄杓の合

柄杓から水がポタポタ漏れ、畳を濡らす時。柄杓の合が、ゆるんでいるのかもしれない。きっちりと柄を差し込んでいない時、柄と合の隙間から水が漏れるのだ。 そういう時は、布巾で合を包んで、ぐっと力を入れて柄を入れ直すとよい。 こんな感じで。パキ。そ…

へそ茶16 自畫自拝 下

(前略) 今回鈍翁北海道巡視に就ては先づ砂河を訪問すべきは必然なりと見て取りたる平田徳太郎氏は、鈍翁の随行にて盲茶會員に其人ありと知られたる平田越々山人と諜し合せ、前以つて鈍翁に申入れ、砂河に着到の節は社宅に於て何はなくとも一服差上げんと言へ…

へそ茶15 自畫自拝 上

江戸の敵を長崎ならで、小田原の敵を北海道で報いたる一場の茶談は即ち此自畫自拝の椿事にぞありける、 益田鈍翁曩に小田原板橋の里に掃雲庵を營むや、別墅の裏手、松並木の長露地を箱根の舊街道に見立て、來客を古風の山駕籠に乗せて、雲助が駕籠を昇きなが…

へそ茶14 茶會前に鱈腹

十數年前西園寺内閣時代の事かとよ、 益田鈍翁、或る日築地別邸の正午の茶會に、箕浦勝人、大岡硯海、朝吹柴庵、徳富蘇峰、野田大塊の五客を招きいれたる事あり、 明治40年代。鈍翁が5人を招いて茶会をした。箕浦勝人は郵便報知新聞社長→逓信大臣、大岡硯海…