2009-03-01から1ヶ月間の記事一覧

4月の展覧会

桜の咲いてる間に木村でしょ、藤田先生のトコにも伺いたいし、月末はGWの関西計画をたてにゃならん。 4月は結構忙しいなぁ。 東京 期間 タイトル 備考 三井記念美術館 -4/5 三井家のおひなさま 茶道具有 三井記念美術館 4/15-6/28 茶の湯の名品 五島美術館 4…

濃茶の残り

濃茶を一服練る。自服。…見込みにへばりついてお茶が残るなぁ。ってことで、どのくらい残ってしまうのか調べてみた。 茶筅通しした茶碗 249g 茶筅通しした茶筅 12g 抹茶を入れた茶碗 252g 一服分の濃茶と茶碗 266g 使用後の茶筅 13g 呑み終えた濃茶と茶碗 25…

座り方

点前座に具合良く座る、というのは、私はお点前の要の部分だと思っています。 んで、趣味悠々「裏千家 点前を楽しむ」を見ていて、一番、自分の流派と違うなぁ、と思ったのは、座る所。 え、男のお点前で、袴、履かないんだ。 これびっくりしましたし、見て…

今日のできごと

418年前の今日、利休が自刃しました。でも本当言うと千利休が自刃したのは天正十九年二月二十八日。太陰暦。三千家ではこれを太陽暦にそのまま置き換えし、この年は正月の次が閏正月であった為、ひと月ずらして二月を三月として扱い、利休忌を催しておられま…

濃茶の練習

濃茶。はじめました。いや、うちの流派、濃茶は最初のイニシエーション通過してからなんですわ。月イチとは言え、2年かかりました。こういう厳しい姿勢、俺は好きだけど、ちょっと敷居が高いかな。 ま、それはともかく。客としても濃茶への参加は許されなか…

墨跡の価値は

掛物ほど第一の道具はなし。茶室の中でほぼ唯一宗教的な道具であり、その価値は、本質的にその禅師への尊敬で決まる、と思う。茶道全集器物篇(1)の「墨蹟」伊豆山善太郎著にはいろんな禅僧の墨跡の評価が連ねられている。 澤庵宗彭も大徳寺物の範疇に入る書…

出し帛紗を縫う

出し帛紗を縫ってみた。布はここから購入。http://www.nunogatari.co.jp/縫い方は以下のページを参考にした。http://www17.ocn.ne.jp/~verdure/kireji/fukusa.html「茶に仕組む仕覆・網袋」の本も持っていたが、裏千家とかの古帛紗の例だったので。でも古帛…

古陶の真贋

光芸出版/1977年。読者の陶器収集失敗談と、識者のアドバイスを集めた本。 <私の目ちがい> 赤絵が消えた呉須赤絵 五月のバンコクである。 (めちゃめちゃ略) 「やや!」何とその華麗な赤絵がズルッと剥がれ始めたではないか。 (めちゃめちゃ略) みたいな話…

用の美

民芸の世界では「用の美」という言葉がある。初出は多分、柳宗悦。ウィトルウィウスからの引用かもしんないけど。民芸のいう用の美は、目的に合致した機能を持った道具に美が宿る、的な言葉だと思う。簡単にいうと機能美*1。んで、その用と美の間には、値段…

私の茶乃湯考

堀内宗心/世界文化社/2000年。堀内宗心さん、というと佐々木三味の「茶の道五十年」に出て来た可愛い幼児の弟さんの方のイメージが強い。もちろん、今はお爺さん。抹茶の長期服用の効果で茶人にハゲはいない、という私の説に反証するようなお爺さんである。…

風炉の初炭

思い出した。そういえば、私は組炭セットを買っていたのだった。 そうだ、風炉の初炭点前をやってみよう。 マニュアル通りの配置でやってみたら、もしかするとお湯が沸くかもしれん。 って事で、「基本の炭点前(表千家流)」。堀内宗心著を買って来て、本の通…

系図伝奇

戦前くらいまでの、千家の系図を整理してみた。グレーの人は他家からの養子などで千家の血を引いていない人である。 夭折した人は除外されている場合が有る。気付いたこと: 表千家は、さすが本家だけあって千家の血を引いていない人がいない。 裏千家は、久…

黄瀬戸の茶碗は向付の転用

桃山期に生産された黄瀬戸の茶碗のほとんどは(というか現存する一つ以外は)、向付として作られたもので、茶人が茶碗に転用したものだという。どうも向付としてデカすぎるものがある様な気もするが、まぁそういう事になっている。ま、向付を茶碗に転用する、…

黄伊羅保茶碗の約束

黄伊羅保茶碗には、ろくろ目、べべら、口縁のへら削り、竹節高台。いろんな約束事がある。この約束事、が見所でもあるわけだ。私はハタの反り方と竹節高台のバランスが見所だな、と思っている。 さて、ここ2年ばかりいろんな美術館へ行ったことを思い返す。…

織部の新旧

美術館で、イカすお道具を拝見していて、これは本当に400年も前の物?と違和感を感じる物が二つ有る。一つは仁清。400年前に、高度な技術でモダーンなものを作れた人間がいたというのは信じられない。しかもこの400年、誰も仁清を超える事ができていない。恐…

エキサイティングな会記たち

茶道古典全集に松屋会記と天王寺屋会記が収録されている。松屋会記は読むのが辛くて中途。天王寺屋会記はあと回し、と考えていた。ほら、宗湛日記とかの方が楽しそうだし。でも矢部先生の著書を読んで、「利休の事跡」がこれらの会記に残っていないか調べた…

茶の湯の祖、珠光

矢部良明/角川書店/2004年。資料のろくにない珠光を探る為に、著者は桃山時代の神格化された珠光から話を始める。 そう、珠光は桃山時代には勿論、神格化された存在であった。 それは、桃山時代にも既に、珠光に関する正確な事跡が伝わっていない事を意味す…

武野紹鴎−茶の湯と生涯

矢部良明/淡交社/2002年。 利休→織部→秀吉と来て、紹鴎を紐解く本書。意外に資料のない紹鴎を同時代資料から解くと、唐物名物の寂びた茶そしてゴジャースな茶。両立する時代なんだからしかたたない。茶の湯のオピニオンリーダーとしての紹鴎。茶商としての…

古田織部〜桃山文化を演出する〜

矢部良明/角川書店/1999年。 「千利休の創意」と「茶人 豊臣秀吉」の間に出版されたもの。本作ではあえて「織部茶碗を指導したのは織部か」という問題はごくごくさらっとしか手を付けていない。美濃焼とつながりはあったろう、という推測を述べるまでであ…

千利休の創意

矢部良明/角川/1995年。2008-12-18に紹介した「茶人 豊臣秀吉」の前作。山上宗二記に於ける「唐茶碗スタリ」の、廃った唐茶碗とは何を指すのか? 天正十四年を境に、他会記に見る利休の茶がどう変わっていったのか。 紹鴎の創意を復活させたのは利休か? …

懐紙

懐紙って、なんでか使い切らない。使い切る前に、ぼろっちくなったり、みすぼらしくなったり、そんなこんなで交換してしまう。継ぎ足し、というのをすればいいのかもしれないが、合わせるとどーも違和感がある。新旧であきらかに風合いが違う。それに懐紙に…

昭和30年おもしろ実験茶会

臼井史朗/淡交/1992年。この本が扱うのは7つの茶会。主人は菊岡久利/棟方志効/岡本太郎/渋澤秀雄/坂東蓑助/町春草/北大路魯山人。 あまり、茶の心得のない、いや全く茶の心得のない、あるいは全然茶事に向かない性格の亭主が茶会を開く、という企画…

平和島全国古民具骨董祭り

年に5回の大骨董市。250店もあると、ただまわるだけでも2時間掛かる。でも骨董屋どうしの会話を聞きながら歩くのは楽しい。「電話口で『須藤の須は呉須の須です』…とか言っても通じないわよねぇ」とか。前回、浅草の骨董市で痛い目に遭った為、若干腰が引け…

楽焼の技法

大樋年朗/雄山閣/1977年。 あなたの家の近くの山や崖や道端に、粘土質の土を見つけたら、そのひと握りを手にとってみることです。 いきなり、土の採取法から始まるのでびっくりする。 それも、家の近所での土の見分け方から。集めて来た粘土の水簸の仕方。…

鳥尾坂

鳥尾坂。 この坂は大日本茶道学会の初代会長、鳥尾小弥太さんの作った坂だという。この辺の坂に難儀している地元住民を哀れみ、私費を投じて作ったのだという。 ジモティは、それに感謝し、この坂を鳥尾坂と呼んだと言う。 この坂もまた、実に走りたくなる坂…

出川直樹作陶展

護国寺の講談社K-squareにて。http://www.kodansha.co.jp/k-square/schedule/200903/event001.html http://www.kodansha.co.jp/k-square/作陶の方はともかく(ヲイ)一角に「古陶磁 真贋鑑定と鑑賞」と、実例が置いてあって大変興味深い。唐津の発掘物に錆び絵…

舟盛棚?

対馬に宗さんで茶名を持った人居ないかと思って、ぐぐってみました。 対馬支所創立45周年・青年部40周年記念大会、というのがひっかかってきました。http://www.urasenke.or.jp/textm/sibu/tusima001/tusima001.html残念、宗さんはいなさげです。あれ?なん…

阿弥号

茶名の続き。今の茶道では多くの流派が禅との関係性を重視してか、宗の付く茶名を与えている。でも、本来は参禅してもらう法号の様なもんだと思う。この法号の最初は珠光が一休に参禅した、というあたりの伝説が発端になっているのだと思う。でも珠光が浄土…

ト★コヲシケ

へうげもの関連イベント「ト★コヲシケ」http://hyouge.exblog.jp/10350516/#10350516_1昨年、伊勢丹でもやっていたイベントの続編。こういうタイアップイベントで若手作陶家をピックアップするってのはいい事なんだろうな、と思う。思うだけだけど。なかなか…

茶名

茶名、というのがある。うちの流派もあると思うけど、どういう条件でもらえるものなのかは知らない。でも、その「もらえる」条件は、とりあえず置いておいて、今回は名前の字面に関する話。 茶名って、男の場合「宗なんとか」になる流派が多いと思う。んで思…