2009-01-01から1年間の記事一覧
「じょや」
大晦日といえば年越し蕎麦。って事で今回は蕎麦屋の話。 茶人の庵号は、本来、自分の作った茶室の名前に由来するもの。私は「なにがし庵」とか、勝手に庵号つけてペンネームとしている。別にそういう名前の庵を結んだ訳ではない。 んで、なんで蕎麦屋が「な…
「ぼうねん」
来月は…というか新春は松屋銀座だな。絶対。 あとは東京周辺の1月開始分をぐるっとパスで廻る感じかな。 東京 期間 タイトル 備考 松屋銀座 12/30-1/18 川喜田半泥子のすべて 三井記念美術館 -2/7 ZESHIN・江戸最後の名匠 五島美術館 -2/14 茶道具取り合せ展…
「すすぼんてん」
淡交社編集局編/淡交社/2000年。京都の、お茶に関する旅行本。でもこれちょっとどうなんだろうなーって感じがする。三千家に藪内家。行ってどうするよ?いきなり行って又隠見せて!ってわけにもいかんでしょ。大徳寺もそう。時期により塔頭が開いていたり開…
「としのせ」
戸田勝久/講談社/1980年。裏千家戸田さんのエッセイ集。…というのかな。 戸田さんの、伊藤左千夫の句に関する考察"伊藤左千夫の茶の湯"がちょっと面白かった。伊藤左千夫に関しては、ちょこっと↓でも触れた事がある。 http://d.hatena.ne.jp/plusminusx3/200…
「さいまつ」
「へうげもの」の一シーン。宗及他会記読んでて、以下の記述があるのに気付いた。 天正六年 寅正月十一日朝 惟任日向守殿會 上様ヨリ元日ニ拝領ノ八角釜御開也、 小板ニホウアテ(頬當)風爐 八角釜、くさりニ、もつかう釣 …風炉に使ってたんですね〜。しかも…
「たんねんばうむ」
12月20日のエントリにて、松屋会記をベースにhttp://d.hatena.ne.jp/plusminusx3/20091220 花に限らず「初座の墨跡を中立に巻いて片付ける」という実例は一つもない、と言う事だ と書いた。では、松屋会記でなく、天王寺屋会記他会記ではどうか。意外に早期…
「ひいらぎ」
インフルエンザが脅威の今、咳エチケット、というのはとても大事だ。 咳する人はマスクしてほしい。実際問題、エレベーターの中で、かなり具合悪そうな人がマスクもせずゲホゲホ咳こんでいたりすると、すんごい嫌な気分になる。むしろ防衛的に自分がマスクし…
「おりおん」
根津さんの茶風を偲び、過去の会記に沿った幾多の道具組の展示。あの割壷茶会のメインを張った信楽壷花入「破全」が出ているので、大期待して見に行ったら、割られた筈の部分は綺麗に繕われていた。…えー、駄目じゃん。ここの展示はちょっと照明が強すぎる気…
「みじかび」
香と香合、そして香炉。 茶道には香の要素がある。利休は実は香炉大好き人間だったりする。香道の志野宗信も茶人だったし、香と茶の湯の関係は多分、深くて長い。…ただ、お茶に香ってのが、実はよく判らない。だって禁花の中には「匂いが強すぎるからダメー…
「ふゆごもり」
五島美術館へ行く目的の7割は、ついでに行く尾山台のオーボンビュータンのイートインで食べるンまいケーキ。というか五島がついでの方になっていたりする。その理由は、毎度毎度あんまり変わり映えのしない道具組である。「また破れ袋かよ」「光悦あるだけ並…
「かんぎく」
この2日間、松屋会記をベースに、床飾りに関して考証してきた。松屋会記は、長期に渡るデータが有り、記述レベルも安定していて、比較的信頼できる。だから、こういう考証のベースにしやすい。だが、留意しなければならない事もある。松屋さんは、奈良の豪商…
「もがりぶえ」
茶室に墨跡を飾り、中立で墨跡を片付けて花を入れる。初座と後座がどうなっていたか、松屋会記の久政会記を、利休が出世する前の天正9年までの範囲で調査してみた。 初座 後座 回数 墨跡 そのまま 30 墨跡 +茶壷 1 墨跡と花 そのまま 1 墨跡と花 別の部屋で…
「こううんやのごとし」
茶室に墨跡を飾り、中立で墨跡を片付けて花を入れる。このやり方の始祖は道安である、と井伊直弼は茶湯一会集で言っている。 一 往古は掛物 花入 諸飾なりしを、道安作意にて、初座は掛物、後座は掛物はずし花と飾り替えて(後略) 室町時代のエピソードを幕末…
「そこびえ」
分類草人木の記述で、とても好きなのがある。 風炉に釜を鎖、自在にて釣る事あり。宗悟釣らるる也。宗珠は之を笑う。 吟じます。風炉に鎖と自在で釜を釣る〜…あると思います。(ないやろ!←ツッコミ) それはサテオキ。この本の出た永禄七年(1564年)頃を松屋会…
「いてづる」
茶道の流れは書院から草庵へ移り、台子の茶が略されて侘び茶になった。これ、茶道の流れの定説である。個人的には疑問もあるが…。では、いつそうなったのか?永禄七年(1564年)の分類草人木に以下のようにある。 一、台子の時は、畏まりて茶を立つる也。畏ま…