間接キッス

茶道とは、高度に様式化された間接キスの方法である。茶碗と茶入れが、建物と露地が、墨跡が、季節の花が、可憐な菓子が、間接キスを演出する。

…と定義できなくもない。

潔癖症の昨今の若い子は、こういう茶道の一側面を嫌ってたりしないもんだろうか?若い子に縁がないので良く判らんが。

もし茶碗が「誰がいつ私に口をつけた」という記録を持つのなら、その茶碗の持つ人名リストを読んでみたい。

私の茶碗は私の名前が延々続き、たまに妻の名が出て来るだろう。

教室の茶碗は一定の人名が繰り返し出て来るリストになるだろう。

名物茶碗は時代の有力者の名前が並び、近年になると美術館友の会メンバーの名前が並ぶようになるのか?

私も是非信長や義政と間接キスする機会を作りたいものだ。でもそれってめちゃめちゃ困難だよなぁ。