ゆび

あいもかわらず棗の自作をしている。

利休形小棗は背が高く、茶箱への収まりが悪い。なので背の低い「じぶんなり小棗」を作成中だ。

それにしても棗の内側に漆を盛るのが結構難しい。

ごくごく薄く塗るのであれば拭き漆の様に拭けばいいのだが、微妙にでも厚盛りしようとすると、ヘラだととてもやりづらい。棗の内側というのは本来へらの入る大きさではないからだ。

小さなヘラを自作しても、今度は小さくてとりまわしづらい、という現実に直面する。

最近開発した手法は「指で塗る」。指先に漆をつけて、中をぐりぐり塗り廻すのだ。
微妙なコントロールがとてもしやすい。

ま、これも使い捨てのゴム手袋をしているからできる技である。

ちなみに昔は使い捨てのビニール手袋をしていた。
ビニール手袋は2枚のビニールを張り合わせたもの。張り合わせ面から漆が染みこんで来る事があるので、いままでできなかった。

やっぱ道具の限界が工作の限界だわね。