朱塗茶杓
「じぶんなり小棗」のついでに作った塗の茶杓。
野点用茶杓はどーしても濡らしたりしがちなので、漆で塗っちゃえばおっけーかと思い、前に作った茶杓に塗ってみた。
それが失敗のもとだった。
竹はしなる。特に櫂先の撓めの部分は応力の集中する部分で、この部分がしなりやすい。
下地と塗りを重ねると、竹のしなりに漆の塗膜が追随できない。よって塗膜に割れが生じた。
あと、竹皮は漆がのらないのらない。はがれまくりである。麦漆をネバネバつけてから下地を塗る事でなんとかはなったが。
竹の茶杓は拭き漆が限界。塗りの茶杓は、竹ではなく木にすべきだった。でも木を茶杓形に曲げるのはちょっと荷が重いなぁ。
さて、この茶杓、銘は「ほほえみ」ということにしようか。割れが口みたいだから。