三井記念美術館 NIPPONの夏

三井記念美術館は茶道具展でなくとも併設で入口の第1,2展示室と如庵に見るべき茶道具を置いてくれる事が多い。今回もそう。

仁清の釣船、かわいい。でも陶なので使う時気を使いそう。あと、どっちが舳先か判らん。
白磁水禽文茶碗。うつくしいが極端に細い高台。点てづらそう、とは妻の弁。
絵高麗茶碗。美と汚の境界にいてぎりぎり美、という感じ。
三井さんが自分の鉱山から採取して来た岩を釉薬にした慶入の楽茶碗。安全性大丈夫か?
永楽保全の平茶碗、見込みよりも外の箆目、高台が面白い。

如庵は「変わった」古染付花入とか、「きれいな」一閑張とか、不思議な取り合わせ。

展示本編の方にも茶道具も点在。味わいある永楽保全の夏越祓茶碗。かっちり美しい蛍蒔絵茶器。いろいろ素晴らしかった。

展示本編自身も結構おもしろかった。北斎の夏の朝。肉筆画の繊細な筆に驚愕。長沢芦雪の月夜竹に蝙蝠図。その大胆さに惹かれる。
そういう意味では「入口と如庵だけ」では決してない。今回の展示、涼味プラス眼福という意味で、なかなかすばらしいんではなかろうか?