最上の命医

橋口たかし。少年サンデー連載。茶室のシーンが面白かったので引用し検証する。

別のコマで、客の背後に床があるのが描かれていたので、間取りはこんな感じかな?

細長い12畳の広間。この細長さは斬新だ。八畳の茶室の前後に二畳ずつ追加した形式。しかも広間で下座床。

?の壁面は描写されていなくて不明。多分1に茶道口、2に貴人口がある。貴人口は3の可能性もある。

更好棚?と狭い空間にある棗。炉に正対する亭主と炉畳に座る(しかも縁に膝を掛ける)客。茶杓と蓋と蓋置はどこかへ消えて無し。

Aの畳の使い方が意味判らん。下座床にしちゃってるのでなおさら。点前畳に風炉置いて風炉先置いたらもっとわからなくなりそう。

但しこれは茶道的な視点。漫画的にはAの畳が欲しくなる理由は良く判る。漫画家は立体を頭の中で回せたりするが、茶室を回転させていておそらく点前畳の前に立ち塞がる壁の圧迫感がいやだったんだろう。


さて、こういういかにも素人っぽい間違い、笑い飛ばすのは簡単だけど、素人に毛の生えた程度の私がこれを笑うのは、このブログでの自分を否定するのと大した違いは無い。

むしろこの斬新さをめで、Aの畳の使い方を考えたりする方が建設的ではなかろうか?…すっげえでっかい台子が置かれるとか。というか既に亭主の後ろにすっげえでっかい風炉先があるようにも見える。金庫並の扉のついた道庫かもしんないが。

…いや、ちょっと待てよ。もしかして俺が知らないだけで上級のお点前にこういう茶室を使うのがあったりするのか?ちょっと疑心暗鬼だぜ。