毒草を食べてみた
毒草の効果に関する新書。…食べてみた、といいながらほとんど食べていない、インチキ!とかも思うけど、致死量はっきりしないものもあるから恐いか。
トリカブトとかのおなじみの毒草の他にも、なんか茶花っぽいものが含まれている。
では、この本と、加藤淡斎の「茶花」とで共通に扱っているものを抜粋するぜ。
福寿草:
フクジュソウの毒は、心臓に作用するアドニテキシンという強心配糖体のほかに、二十以上の物質が知られている。
鈴蘭:
スズランの主成分であるコンバラトキシンが水に溶けやすく、花を活けた花瓶の水でも死ぬということである。
草の王:
古い話だが、ドイツでは1936年に四歳の男の子がクサノオウを食べて死亡した事故があった。すぐに病院に運ばれたものの、胃に大量出血をおこし、血液のリンパ系や循環器がひどく冒されていたという。
水仙:
スイセンの毒成分であるリコリンとシュウ酸カルシウムは、口にすると吐き気を催すだけでなく、葉や花を切ったりしたときに汁がつけば、ジンマシンのようなヒフ炎をおこすことがある。
アセビ:
人間はどれほど飢えていても、なかなかアセビを食べようとはしないから事故にあう確率は動物より少ないのだが、ハチミツから経由して中毒症状がおこることがある。
つまり、「黒いヘレボレス=これを食べると死ぬ」というのがもともとの名前の由来であり、現在の学名にもなっている。
こーゆーふーなの読んじゃうと、その辺の草花にすら触りたくなくなる。
ところで茶花を入れる時、茶巾たらいに水張って、そこに花を仮に活けておいて、あとでちゃんとした花入れに入れて行く、という手順を取ったりしない?
スズランあたりをそうしておいて、うっかり茶巾たらいを洗わずに流しに戻しちゃったりしたら、事故が起きかねねーぜ。
ところで、「夾竹桃 茶花」でググると、結構キョウチクトウを茶花にしているのが見つかる。
夾竹桃は、その辺に生えている割に「致死量が体重1キロ当たり0.30ミリグラムと、青酸カリよりも猛毒の成分」「煙でさえ猛毒を出す」どうすりゃいいねん、的な代物だ。
夾竹桃は茶花にすんのも恐いが、ゴミとして始末すんのも恐い。
もしかすると草夾竹桃の事を夾竹桃と呼んでいる可能性はあるかもしれないが、逆にウツギとドクウツギ間違うことだって有りえるよなぁ、と思うとなかなか茶花もデンジャラス。
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