花月の友

花月の友、というのがある。

上だけのエプロンみたいな奴で、懐紙とかを懐中できて、しかも女性の帯の位置にベルトが来る様になっている奴。

女性で着物を来ていない人は、たいていお稽古の際に付けていると思う。


私の流派では、薄茶では懐紙ぐらいしか懐中する必要はないが、濃茶では出し帛紗とか、さばいた帛紗とかを懐中する必要がある。


だから、買いにいったさ。


「私の着れるサイズの花月の友ください」


店の人大弱りだったさ。

…フリーサイズって奴はワンサイズってことだしな。

取り合えず試着させてもらった。
たすき掛けだと後ろで紐が届かなかったので紐を縦に結ぶ。なんかゼッケンみたい。

使えないこともないので取り合えず購入。


これ着てお稽古すると、なんか社中が微妙な雰囲気。あんま認めたくないけど、変態が現れた!みたいな感じ?


…今はもう、懐中とか可能な稽古着を用意したので、花月の友のお世話にはなっていない。でも図体の大きい男向けに、もう少し簡易的で恥ずかしくないアレがあればいいのにな、とか思った。