稽古

花月の友

男と女では、着物の着方が違う。 具体的には帯の高さ。男性の帯の上端はへその位置である。 女性の帯の上端はアンダーバストあたりの位置である。 だから。 男性が帛紗を下げる場所は、へその高さになる。 女性が帛紗を下げる場所は、アンダーバストの高さに…

子供の茶

私の稽古場では、小学生に上がったばかり、くらいのおこちゃまも稽古している。 非力な彼女が点ててくれるお茶は、やわらかい口当りでおいしい。ちとヌルいけど。 もしかして自分は、一生懸命にお茶を点てようとして、かえっておいしくないものを作ってしま…

チャセンノオト

濃茶の稽古。点前座で練り練りする先輩。 結構力を入れて練っている。ピキンッ…ん?今なんか、先輩の手元で音がした様な…。…これってもしかして茶筅の先が折れる音?ヤな音聞いたな〜。呑むの嫌になるな〜。 その後、実際に呑んだのですが、別に茶筅の折れた…

白靴下

稽古の時、洋服で行って、教室で白靴下に履き替える。 これは、着物で行った場合の白足袋履き替えの代用である。いい年こいたおっさんとしては白靴下は結構恥ずかしい。 外ではちょっと履けない。 教室を出る時に履き戻す。しっとりしてると嫌な感じ。つまり…

わすれもの

稽古場には落し物入れがあって、いろいろな落し物が入っている。扇子が一杯。ベルト。筆記具。いかにもなラインナップ。 今の所、私はお稽古場に落し物をした事は無い。 それはいいのだが、忘れ物は良くしてしまう。お稽古へ持って行く道具は決まっているの…

うごメモ

お稽古ノートの記法に関し、いろいろ悩んできた。↓こんな変な記法を考えたり。 http://d.hatena.ne.jp/plusminusx3/20090402 んでもNintendo DS-iのうごメモが、お稽古ノートに使えるのではないか?と思った。やってみたぜ。 茶杓清めた後あたりから、釜の蓋…

釜をしまう

お稽古場では、率先して風炉や釜を片付ける様にしている。…一応力仕事だし。で、アツアツの釜を運ぶ時は 「お釜通ります」 と声掛けするルールになっている。ぶつかっただけでも火傷しかねねー上に、バシャーンとひっくり返したら大惨事だもんな。一応京都人…

許状とか免状とか

お茶の世界には許状とか免状とかがある。 家元制の流派は大抵許状。 うちの流派は免状である。運用ではおんなじ様なもんだけど、実は結構違うものなのだ。 免状は「あなたは何々の点前が出来てますよ」という事を証明する。 許状は「あなたはこれからは何々…

利休百首

昔、利休百首に関して「こんなの書いてたなんて言われたら利休が可哀想だ」的な事を書いた事がある。http://d.hatena.ne.jp/plusminusx3/20071230無知ゆえにこんなこと書いちゃったが、その後ちゃんと勉強したので、今はそんなこと思っていない。…そう、利休…

茶杓の銘を探す

お稽古での茶杓の銘の参考資料として、以下のものが考えられる。 茶杓の本 茶道の参考書 俳句の歳時記 「茶杓銘々伝」とかの本を参考にすると、名作茶杓の名を流用する事になる。うちの稽古場では、その辺の棗に「塗りは宗哲で…」といったロールプレイはさせ…

花月の友

花月の友、というのがある。上だけのエプロンみたいな奴で、懐紙とかを懐中できて、しかも女性の帯の位置にベルトが来る様になっている奴。女性で着物を来ていない人は、たいていお稽古の際に付けていると思う。 私の流派では、薄茶では懐紙ぐらいしか懐中す…

茶杓の銘を捻る

稽古場で、茶杓の銘を言う。先月、菓子が蝶モチーフだった時、「胡蝶の夢」から連想して夢つながりで「春眠」にしてみた。残念ながら判ってもらえなかった。でも「邯鄲」とかにはできなかった。だって口で伝える物だから「かんたん」です、とか言って判って…

大量の薄茶

濃茶の点て方。多くの流派では、濃茶は二杓で点てて、一杓目はなみなみ汲んでそこから適量注いでから残ったお湯を釜に戻すんではないかと思う。んで二杓目は濃度調整。その方法だと一杓目は茶碗のお茶を見て、お湯の浸り具合を見ていい感じになった処で止め…

茶杓の銘を用意する。

稽古の前に、茶杓の銘を準備する様になった。濃茶をする様になって、「茶杓の拝見」が手順に加わったから。 前にも書いたことあるけど、茶杓の銘は、目的と道具組と客との関係などを含む茶会の趣旨により設定されるもので、稽古の途中で即興的につけるのはど…

点前の記法

私はお点前の手順をノートにしています。稽古場でメモを取る事はしませんが、帰ってから実際に道具を動かし、思い出しながら書いています。基本的にイラスト混じりの手順書でStep by Stepで記述をしています。でもStep by Step式の欠点として、いつ帛紗を付…

伝もの

ぜんぜんブログに書いていませんでしたが、最初の伝ものを済ませました。どーゆーのかというと、ちょっと複雑なお点前を授かる、というものです。…当り前ですね。でも内容は流派の秘伝の部分なので、書きません。 去年、師匠から「そろそろ次へ進んで良いで…

後輩

私も1年半ばかりお教室へ通っているので、既に後輩というのが存在する。仲よさそうな女性トリオなのだが、折れた茶筅や髪の毛が入った薄茶を出してくれる等なかなかの初心者っぷり。さて、この後輩達、茶会にぜんぜん興味がないみたい。大寄せに来れば?とい…

伝物

先生から最初の伝物(というのか?)のお許しと言うのが出た。先生の自宅稽古場へ行ってマンツーマンの授業を行い、お点前を伝授していただく、という奴だ。私も茶書を読み耽っている人間なので、稽古には時に口伝による伝授とそこでの謝礼の発生があるのは知…

茶人になるには

茶人になることは難しいことだろうか?茶道を学んでいると、なんだか難しい事に思えてならない。でも、茶の湯って本来、お客を招く実用的な接待術。「30年学ばないと客が呼べない」なんてことは無い筈だ。利休なんて10代で茶事をやっている。つまり長い修行…

掃除

お稽古の日の大事な心得をもう一つ。稽古開始時間より前行く事。誰よりも早い時間に教室に入り、畳を拭く。しばらく掃除していると大先輩が来て、水屋仕事を開始する。 そして先生方がやってきて、後輩達と、先輩方がやってくる。 最初、教室に参加した頃は…

いばりとおつり

今日はちょっぴり尾篭なお話。いくつかの武家の流派では膝上、というか正座した腿の上で帛紗を片手でさばく。捌いた帛紗を畳に置くより、膝上の方が清浄である。という思想に基づくものだ。男の点前において、着物と袴の世界ではこれは割と正しい。ただし現…

習える事、習えない事

俺のこの先はどうなるんだろう?やっぱり気になるので今のカルチャーのお教室で習えそうな事を整理してみる。 薄茶や濃茶の各種お点前 簡単な水屋仕事と道具の扱い 先生の講話から断片的に学べる茶道知識 諸先輩方がしている事が私の数年後のカリキュラムの…

平点前

この1年、ずーっと炉と風炉の薄茶平点前ばっかりしている。卓とか長板とか、そーゆーのに全然進んでいない。でも私がいかんのだ。棗清めて置いてから茶碗に茶杓仕込み忘れたのに気付いて取りに帰る、とか、建水引き忘れるとか、「平点前を完璧に通す」事がで…

先生とカルチャー茶道

私は今の教室の先生を尊敬している。ほんとよ。ま、それはそれとして、先生はいったい何のメリットがあって、カルチャーで茶道教室を開いているか、を考察したい。なぜか?カルチャーの教室は先生の収入源に成り得ていないはずだからだ。普通、カルチャー系…

あつはなつい

「次の稽古は、夏だから浴衣でもいいですよ」師匠から許可が出た。"花月の友"とか付けてるよりは、浴衣の方が着物に近いかもしれない。でも無理っす。浴衣のみで男点前だと膝と膝のコブシ二つ分で大変な事になると思いまっす!着流しすら憚られんのに、浴衣…

茶杓の銘

私はまだまだ初心者なので、茶杓と棗の拝見の稽古は、客側としてしかやったことがない。「茶杓に銘などおありでしたら…」と尋ね、「茶杓には銘が必ず付いているものとして尋ねなさい」と指摘されてしまった。ついつい裏の教則本の手順とかが頭に残っていたら…

除夜の鐘

ごいーーーーーーーーん。「あら?大晦日でもないのに除夜の鐘が聞こえるわ」合掌し、なむなむなむなむ。茶碗を建水にぶつけると、こう言われる。慎重に、茶碗を傷つけないように、確かな動作をしなければなるまい。でもおかしいなぁ。他の生徒の人に比べて…

風炉を思い出す

5月が来て、稽古場も風炉に切り替わった。炉に比べて柄杓の使い方の種類がちょっと多いので、どこでどうするか思い出すのが大変だった。でも、妻によると、風炉の柄杓が思い出せない、というのは5月の風物詩らしい。どこの稽古場でも「アレ、こうでしたっけ…

坊主覚えにくけりゃ

京のみやびは勉強しないとな、と思い、まずはつらつら源氏物語とかを読んでいる。伊勢物語も重要そうだ。それに加え、最近、主要な禅寺の歴代管長さんの名前っつーのも覚えてないといかんな、と思っている。大寄せなんかでのお軸は、大抵禅語で禅寺の和尚さ…

正客を選ぶ

正客の譲り合いでなかなか席が定まらない。大寄せ茶会のよくある光景である。私は男で、しかも今回は着物なんかで行っているものだから、他のお席に伺うと、やっぱり正客に推されてしまった。私はあらがわない事にしている。遠慮もしない。自分の正客っぷり…