短歌写真集 古陶

鈴木敬一著/無一庵文庫/1985年。

ものすごく自費出版ぽい一冊。しかもサイン入り寄贈本。でも読まれた形跡のない古本。なんか悲しい。


骨董マニアの鈴木敬一氏が収集した骨董の写真と、それに付けられた鈴木敬一氏の短歌、という構成。

例えば「サワンカロク耳付青磁小壷」の写真があって、それに対応する句がある。

宋胡録の 貫入多き 青磁壷 ともしき茶入と なりにけるかも

こんな感じ。


ま、そんな事より。
巻末に「これから陶芸品を買う人のために」が大変参考になった。

物事は最初が肝腎である。陶芸でも同じで、最初下手物を買うと、それ以上のものがいくらでもあるから、どんどん欲しくなる。最初は、その道の通に良心的な店へ連れて行って貰い、思い切って良い物を買ってしまう。そうすれば、後はそれ以下のものは欲しくなくなる。そうしないと「安物買いの銭失い」になってしまう。

いやぁ為になるなぁ。