テレビで見るお点前

趣味悠々では、年数回、茶道の番組をやってくれる。

お点前の映像を通しで見る機会、というのはほとんどこれだけしかないのではないだろうか。

先日の武者小路千家のお点前さんのお点前は大変美しかったのだが、昨日のブログエントリを書いた後で、今更ながら気付いた事があった。


茶杓を清める手元が映っていた。その後、湯を組む様子が映っていた。

茶を廻し入れる手元が映っていた。その後、茶を開く様子が映っていた。


だが、これをただ順に見たからといって茶のお点前の映像とはいえないのではないか?

茶杓を清めた後、左手にあった帛紗は、どこに消えたのか?

廻し入れた茶入の口は清めるのか清めないのか?牙蓋はどこに置いてどこに戻すのか?


クローズアップのされた動作の外で何が起きているのか?一つの動作を終えてから次の動作に移る間に何を行っているのか?

そういう視点の映像がなければ、お点前の映像は、割稽古の映像と変わりがない。


その前の裏千家のもそうだし、そのまた前もまたまた前も、そうだった。


部分のクローズアップをしないと、画面が映えない、というのは分からんでもない。でも、もっとこう、お点前全体を見せてくれるような工夫はしてもらえんものか。