コケの謎―ゲッチョ先生、コケを食う

盛口満/どうぶつ社/2008年。

苔に関する図鑑。…ではない。

苔の育て方の本。…でもない。

この本は「苔マニア」という生き物の生態に関しての報告書であり、「苔マニア」に感染した主人公の、病状報告でもある。


苔マニアは、苔愛でる人々である。ある時は都会で苔を探し、ある時は苔の生えている所へ旅をし、苔の生えている所へ来ると、どこにどういう風にどの苔が生えているかチェックする。んで、悦に入るワケですよ。これがなんとも楽しそうなんだ。


で、私。

お茶をやっていると、茶庭に迷い込む事は多々あるわけですよ。
んで、大抵の茶庭には苔が生えている。

この本の影響で、苔チェックついしちゃう様になりました。


木村茶道美術館の庭では「こんなモフモフ生えているのか」とかモフモフしたり。

大西清右衛門美術館の屋上茶室では「この苔はわざわざ生やしたものだろうが、こちらの苔は岩か木について持ち込んでしまったものに違いない」とか推測したり。

この本はお茶の役に立つぜ…というにはちょっと無理があるかもしれない。

でも、苔を楽しめたら、茶庭はもっと面白くなる。ほんとよ。

コケの謎―ゲッチョ先生、コケを食う

コケの謎―ゲッチョ先生、コケを食う