お茶との遭遇
私の、お茶との出会いの最初の最初っていつだったっけな?と思い出してみる。
思い出した。…多分、あれが最初なんだろうな。
私にはハトコのお姉さんがいる。
彼女は若くしてデザイナーと結婚。イタリアへ行った。
んで、しばらくしたある日、親から新聞のコピーを見せられた。
イタリアの新聞の一面を飾る、野点の記事。
どっかの庭園で、着物を着たハトコがお点前をしていた。
緋毛氈の上に風炉が乗っていた記憶はある。
縁台とか傘があったかの記憶はない。
30年くらい前のミラノ近郊では、ちょいと野点するだけで新聞の一面が取れちゃったみたいだ。まさか今はそんな事ないと思うのだが。
おそらくハトコもろくな茶の湯経験がなかったろうに、堂々とお点前を披露していて、1ドル360円時代に外国生活している人間の肝の強さというものを家族一同感心した思い出が有る。
でも、こういう度胸は見習った方がいいかもしんない。この方が、茶の湯の世界が広がる気がする。