茶と茶道

清水秀雄/人文閣/1946年。

終戦直後に出版されたお茶の歴史とか書いたエッセー。
前書きは昭和十八年になっているけど。

ま、それほど大した内容ではないんだけれど、いくつか面白かった点を。


「茶の種類」の項目で、茶を緑茶、晩茶(番茶)、紅茶、磚茶に分けている。
今と分類違うなぁ。
しかも紅茶の細目は以下の通り。

紅茶    
  普通紅茶  
  臺灣紅茶  
    烏龍茶
    包種茶

この頃、半発酵茶は紅茶の方に分類されていたんだなぁ、とか。ピンクレディー以前に烏龍茶に言及した本もあったんだなとか。いろいろ思う。

あと、「茶の民謡と詞藻」の茶摘み歌/労働歌いろいろ紹介も楽しい。

わしが鳥なら茶部屋の屋根で、鳴いて口説を聞かせたい。
お茶師、お茶師と名はよいけれど、朝の六つから丸裸。
あけておくれよ茶部屋の障子、たまにゃお茶師の顔見たい。

こういう作業歌は教養として知ってて損はないかも。