木村茶道美術館 茶道と民芸展 土の美展

茶道と民芸展は、民芸的視点での雑器展なので、いわゆる民芸品は半分もない。
大井戸茶碗 玉の井は、実に堂々とした井戸茶碗。先日まで茶席で使われていたらしいのだが、ちょっと口のホツれぐあいが怖いかな。

土の美展は焼締物。

展示も良かったんだけど、ここのメインはやっぱり茶席。


待合の幽斎の短冊がまずうれしい。

床には大心義統。一燈の一重切に椿。祥瑞獅子の香合。

真塗炉縁に古天命の甑口釜が独特の存在感を示している。

菊置上の曲水指と文晃の名君帖風炉先がかろやか。

初代宗哲の小棗、慶首座の茶杓

正客には井戸脇。
次客には唐津 銘「無口」。片口直しの茶碗である。

お点前は江戸千家。女性のお点前なのに素手で釜の蓋を扱っていて、熱そう。

惺入のつくね蓋置と平たい瀬戸の建水、木米のティーポットチックな水次は使いにくそうだった。


井戸脇は貫入、梅華皮とも見事で、手取り軽く口当り良い。

いつも凄い道具でお茶をいただけるのですが、今回の道具組はいつも以上に凄い。

この美術館は遠くとも行く価値が有る。本当に至福の一時でした。