五島美術館 茶道具取合せ展

五島美術館へ行く目的の7割は、ついでに行く尾山台のオーボンビュータンのイートインで食べるンまいケーキ。というか五島がついでの方になっていたりする。

その理由は、毎度毎度あんまり変わり映えのしない道具組である。「また破れ袋かよ」「光悦あるだけ並べりゃいいだろと思ってね?」みたいな感じで食傷しちゃうんだよね。


でも今回は茶事の道具組特集。さすがにいろいろ目先が変わって良かった。


金森宗和茶杓「しぐれ」。櫂先と節下の染みの入り方が実に美しい。

伯庵茶碗「冬木」「朽木」。伯庵茶碗の比較の機会はめったにない。私は「冬木」に軍配を上げたい。

古田織部消息 癡絶道冲賛画添文。軸装された織部の消息だが、

真筆と相見え候
然共人形様子悪候間
数寄へは難出存候

「本物だと思うけど、出来悪い。使えねーよ」的な鑑定書だと思う。これを掛けてお茶事をする、というのはどういうものか?


ところで茶室起し絵がいっぱいあって面白かったのだが、織部茶室三畳半宗貞囲い、の起し方、いくらなんでも間違っていると思った。

あれだと躙口を通った客は、いきなり左手を向切りの炉に突っ込み、根性焼きをやらざるを得なくなるのだが…。


今回は懐石道具なんかがいろいろ見れて、そこそこ面白かったかな。でも正直ぐるっとパスが無ければ行かなかったかもなぁ。