足袋と舗装

茶に招かれた人は、茶席に入る前に新しい白足袋に履き替える。

旅塵を払う、という意味がある…筈だ。

しかし、こういった風習があるのは、かっての道路事情のせいではなかったろうか。


ど根性ガエル(1972年)”のひろしの家の前は未舗装のガタガタ道であった。

私が小学校に入学した頃は、同じ様に周囲の道は未舗装だったが、あれよあれよという間に未舗装→砂利道→アスファルトに変貌を遂げた。
高度成長時代、というものは実に凄い時代だったと思う。
30歳以下の都市部で育った人は、未舗装路なんて知らないかもしれない。


心意気、象徴としてはともかく、もはや土埃も立たない様なアスファルトに覆われた世界で、綺麗な白足袋に履き替える、という必要性はあるのだろうか?

いちばん足袋が汚れるのは茶庭だったりするんだけど…。