茶道秘伝和泉草

本庄宗泉 訳/浪速社/1965年。

貞享4年(1687年)奥付の石州流の藤林宗源の書いた茶書を現代語訳したもの…なんだけど、完訳ではない。

一巻は「一、台子座敷飾*1様」から「四十四、長板五ヶ条色々」までの44章。
二巻は「一、高位高官之御茶湯飾御座敷庭御料理等迄之儀十七ヶ条」から「三十八、台天目ニテ茶ノ立様、同呑様十三ヶ条ノ内ニ有」までの38章。
三巻は「一、路地之仕様并木竹植様、石ノ据様、腰掛水打事色々、三十一条」から「四十九、口切之時分ヲ知ル事」までの49章。

二巻、三巻は完訳なのだが、一巻は以下の項目が抜けている。

二、真台子飾
三、真台子手前十二ヶ条

真台子だけ抜いている、というのが、何やら非常に恣意的な欠落に思えてならない。

あと、もうこの時代に「草ノ行飾」とか「草ノ草飾」とか、台子も分化していたんだね。

二巻、三巻の内容は明日以降。

石州秘伝和泉草 (1965年)

石州秘伝和泉草 (1965年)

*1:以後飾の字は食+芳の代用