古事類苑2 朝会の時刻
貞要集より:
一、朝會と約束のときは七ツ時分に支度をして可參、
道の程遠近を考、七ツ過に待合へ可入、
亭主迎に出七ツ過に座入可有、
朝会は4時前くらいには準備をして行く様に。…待合と座入が明け六ツではなく七ツ過ぎなので、夜明け前には座入すべしって事かな。
この辺は現代とそんなに変わらないみたい。
貞要集の成立は1710年、というから、南方録よりは後。
南方録の時期でも朝会の存在は確認できるが、ここには具体的な開始時刻が言及されている。
朝会、というのは早朝から始める茶事。朝には全て準備ができている。という事は、水屋は前の晩から開始する訳だ。
考えてみると、ろくな灯火のない江戸時代に、夜明け前に様々な準備をして料理もする、というのは相当大変で、なおかつ贅沢な事だったのではないだろうか?
そういう意味で侘び茶人に朝会は向かないものかもね。