古事類苑4 花見歸風呂上りの茶湯

備前老人物語より:

花見歸風呂上りの茶湯といふあり。
これは人に依て花見の歸るさ、風呂の後の席に茶をまひらする也、
その時はつねの衣服を著て迎に出、座へ請じて、麁相なる道具にて、まづ薄茶を以、次第にすゝむべし、
其茶過てのち爐火をなをし、つねのごとくせんを出し、それより眞にかまへ、衣服などもあらためよと也、悉略す、

花見帰りに風呂に入って来た人へのお茶。

まず普通の服でしょぼ目の道具でお薄を出し、そこから衣服も改めて普通のお茶をする。

花見で目を楽しみ、風呂で気分もさっぱりしている人に、いきなりとっておきの道具を出しても感動してもらえないので、まずは粗末な道具と薄茶でワンクッション置く、という事かな?


判らんではない。

判らんではないが、花見帰りに風呂入ってきた客、というものがそんな一般的なのだろうか?じぇんじぇん判らん。


備前老人物語の語る茶事は、どうも非実在茶事なんじゃなかろうか?という疑いが拭えない。

ただ、淋汗の茶からの伝統、とか残ってたりするのかもしんないし、無碍に否定もしづらかったりする。