古事類苑8 躙り上がり方

客之次第より:

にじりあがりの内へ入ざまに、兩わき次に上を見て、扨床を見やりて入事よきなり、
亭主により、めづらしく色々の手とりなる事をする人あり、
にじりのあがりの上に花などをいけて、水をあびせたる人もありし也、
總じてにじり上がりと云て頭と手と入て、やがて片膝をおり、よこにうつぶしににじり入事なり、
たゞうつびしてはい入にいれば、ひざを入る時に、こしあがるに依てくゞりにてせなかをうつ物なり、殊にうつぶしては、前さき左右見えずして、かならず志そこなひ致す事なり、

躙口では、まず両脇や上、床を見て入る様に。亭主がトリッキーにも躙上がったあたりに花をいけてたりすると、ひっくり返しちゃうからね。
躙り上がり方は、頭と両手入れたら片膝入れて、90度ターンする様に入る様に。
まっすぐ入ると背中を打つし、進行方向が見えないからね。

ってとこか。

確かに秀吉が躙上がりに茶壷を置いたりしていたわけだから、有り得ると言えば有り得る…のか?

あと、躙り上がり方は

http://d.hatena.ne.jp/plusminusx3/20100121

で書いたけど、和泉草も同様の方法。やはり茶道は女性向けに改変されてきたのかなぁ?と思える。