千利休の謀略

谷恒生/世界文化社/1992年。


本能寺の変後、信長の後をついだ秀吉。

しかし彼は、意外に無能。確たる政権構想を持たずに成り上がってしまった。

そこで秀吉は利休に接近。利休は信長と仲良しで、なんと信長の政権構想のブレインだったのだ。

信長の死によってやる気のなくなっちゃってた利休だが、秀吉を軽蔑しながらも様々な献策をし、政権を固めて行く。

信長謀殺の黒幕は?(しょっぱい陰謀)

利休の豊臣政権崩壊に繋がる献策とは?(しょっぱい陰謀)

さまざまな謎を秘めながら物語は利休の賜死へ…


浅い。浅すぐる。

美と権力の対立の緊張感、とか、美の為に背負う業、とか、なんもない。

結局の所、利休を政略の人(しかもやる気ない)にして、秀吉を無能のじじいにして、史実のイメージとかけ離れすぎたのが問題だわ。

なにがやりたかったのかねぇ?

千利休の謀略―天下をめぐる秀吉との暗闘

千利休の謀略―天下をめぐる秀吉との暗闘

1999年の文庫版の表紙が凄い。

23区では沢山の図書館にあるようです。