千宗旦古流伝書4 小板本飾薄茶点前

この流派の薄茶点前

一 先ツ第一ニ手ヲ奇麗ニ洗ヒ清メ水指持出

冒頭に「手を洗えよ」と言っているのが好感が持てる。


後はごくごく普通に、本当にごく普通に点前が進むのだが。

茶碗前ニ引帛紗ノ先ヲ右ニテ下方エ折リ左ノ大指ト人指トヲ上ニ出シ置
右ニテ柄杓取左ノ二本ノ指ニ持タセ帛紗右ニ取釜ノ蓋取ふた置ニ載

釜の蓋を取る時は、一旦服紗を左手に持たせ、右手で柄杓を取って服紗を持った左手に柄杓を預け、右手で左手の服紗を受け取る方式。

表千家は畳上に置いちゃう方式だったと思うので、この記述は意外。


あと、お茶の点て様だけど

茶筌取リ茶碗少シ片ムケ左ヲ添ヘ二三度ハユルユルト振リ後チハ小振リ五六度或ハ八九度(底ヲスル可ラス)ニシテ茶筌ヲ抜キ元ノ処ニ戻シ

現代の表千家でもこの茶筅振りの回数は少ないのではなかろうか?