野点籠用茶筅筒

茶筅筒は非常に悩んだところ。

市販の茶箱用茶筅筒は野点籠には大きすぎる。だから自作しかない。
乾漆で作ると簡単だが、棗が乾漆なのでかぶってしまい、つまらない。

最初の自作は銅板を折ったもの。実用上充分だが趣きもへったくれもない。

竹筒を切って節を抜いたものも作成。テーパーが掛かっていないので大きくなりすぎる。

経木で曲げ物も試作した。曲げる事は自体はそう困難ではないが、固定が難しい。曲げわっぱは桜皮で綴じてあるが、木が薄すぎると綴じ目が裂ける。厚くするのは私の手に負えないし、大きくなりすぎる。

最終的に作ったのは紙と竹ひごの一閑張りもがき。

  1. 粘土を茶筅の形、円錐状に整形する。
  2. 油が紙に移るのを避けるため円錐状の粘土をラップで包む。
  3. 型の上に円錐型に和紙を張る。
  4. 円錐状の和紙を竹ひごで補強。
  5. さらに和紙を張りサンドイッチに。
  6. 漆で固める。でも正直、強度は微妙。

写真は一閑張りもがき。後ろは銅板と竹筒の茶筅筒、それと粘土型。

ちなみに竹ひごは作るのが面倒だったので、100円ショップで買った篭を分解するという作戦で調達。でもほどくの結構面倒だったよ。