蓋置を持ち帰る

「裏は蓋置の扱いがいまいち」

本仕舞いの時に妻が言った言葉だ。

うちの流派は仕舞う時、両手でうやうやしく蓋置を持ち、清め、と丁重に扱う。

裏では左手でひょいっと蓋置をつまんで柄杓持った右手に渡す、だけ。確かに蓋置の扱いが軽い。

建水とか汚れ道具は早々に持ち去るべきで、ここを重々しく扱ってもしかたないからなんじゃないか、ってのが妻の考え。でも、裏の点前に期待するのはあくまでも仰々しくも派手、なので妻には不満らしい。

ヒュッ、クワッ、シャキーンと来て、最後がひょいパクでは、確かに寂しいかも。