茶碗を廻す

客はお茶を頂く前に、茶碗を時計回りに廻しお茶を頂く。

どれくらい廻すかは流派により違う。うちの流派の客作法では、時計回りにちょいとずらして、正面を避ければいいことになっている。

茶碗を廻すのは、正面を使うのは申し訳ない、というのが理由。

また、こうやって頂いた場合、返却した時は飲み口が下座へ向き、見苦しくない、というのがある、と聞いた。

ところで角度、回数の相違はともかく、私の知るすべての流派が時計回りに茶碗を廻している。なぜだろう?

地球の自転の影響で、あらゆる物にはコリオリ力が働き、北半球では渦が反時計回りになる。茶碗も反時計回りに廻すと点てたお茶が戻ってしまう。お茶をよりおいしく頂くために時計回りに廻す。当然であるがオーストラリアの南千家では逆である。

…なんて事はないだろう。

茶碗の正面を中心に、左側面はお茶を点てる時に支える=左手でぺたぺた触る側なので、比較的きれいな右側で呑もう、としたら、時計回りに廻すのが合理的、ということはあるかもしれない。

単に右利きの人がやりやすいように廻したら時計回りになるだけかもしんないけど。