茶会と謝礼
茶会が終り日が暮れる。片付けがはじまる。
茶会を手伝わせて頂き、学ばしていただいた事を感謝する。
皆が先生に礼をする。
もちろん私も感謝した。
代表が謝礼をとりまとめ、差し出す。
私は出さなかった。だって、知らなかったから。
私は客なので、謝礼はないと思って伝えなかったと先輩から直前に言われた。
- そうか、こーゆー謝礼ってのがあるのか…
- カルチャー系の教室にはそういうものはないんだと思ってた
- 茶会は弟子の修行の場、という感覚は納得できるな。
- でもまぁ準備してないや。今回はパスパスです。ごめんなさい。
- 実はかなーりいい勉強させてもらったんで申し訳ないなー
- 後から出すか?いや、それは間が悪すぎるなー。
- 授業料外の出費かー。他にもいろいろあるんだろうなー。
- もしかして歳暮とかあるの?
- このお金って所得として申告されないんだろーなー。
- こういう話、諸先輩からあらかじめ聞けてないのは、俺ちゃんとこの社中に溶けこんでないってことなのかしら?当り前過ぎてスルーなのかしら?
等と一瞬でいろいろ考えてしまった。
貴重な事学ばせて頂いている自覚はあるし、授業料は安すぎるとも思っている。少々の礼金は、むしろ進んで払いたい。しかし、わけがわからないのが嫌、面倒ってのも正直な気持ち。
ま、お金の話はとっかかりにすぎない。
私は大人になってから教室に通うのははじめてだ。お茶を習う、という事はお点前を習うだけでなく、教室で過ごすという事を学ぶことでもあると気付いた。
結局のところ、もっと学びたいなら師匠を中心とした人間関係にもずっぷり入らねばならん。でもそれって大変なことなんじゃないの?覚悟、ある?ということなんだろうな。
そういう事を自問してかないといけないと感じている。