楽焼とパラフィン

さて、お土産に買って来た神懸焼の楽茶碗だが、だめだこりゃ。
使おうとするとえらくパラフィン臭いのだ。

最初なにかのワックスでも掛けてあるのかと思い、良く洗ったがまるでだめ。湯で溶かせる筈、と熱湯を入れ、一晩放置。


翌朝、なんと土見せに汚れの輪が。

中に湯を入れたが、外にはほとんど湯は掛かってない筈。なぜ汚れる?

ここからは推測である。

手持ちの神懸焼はおそらく3色掛け分けである。

で、釉薬の掛け分けにパラフィンを使う事があるらしい。パラフィンを塗った部分が釉薬を弾くからだ。

普通は窯の高温でパラフィンは蒸発するのだが、完全には蒸発しなかったのではないか?

なにせ楽焼は釉薬がちろっと溶ければ終りの短時間焼成。1時間で60個焼くような代物だ。溶けた釉薬の下にパラフィンが残留していたのが、熱湯を入れたことで析出して来たのでは?と思っている。

大鍋でも煮てみたがダメだった*1。臭いも問題だし土見せがこうも汚くなっては話にならない。

返品も面倒な値段なので、廃棄の予定。いや、割って金継ぎの練習も面白いか。

*1:本当は楽焼にやってはならないらしい