安い茶入

茶道具屋を色々廻ってみている。

家元箱書ありでうやうやしく展示されている奴はどうせ買えないので、ショーケースに無造作に並んだお手頃価格の茶入を見る。

うちにあるのは信楽。義母から頂いたものだ。これも味があって悪くないのだが、形がな〜。丸くない。丸くないのだ。丸いもの偏愛が私の基本である。

さて、茶道具屋にある、安い茶入の半分以上が高取焼だ。

でも、この安い高取焼の茶入、私はどーにも受け付けられない。だめなんだ。青っぽいなだれのポッテリしたいいかげんさ。あまりに適当すぎないか?

同じ様な釉の朝鮮唐津で水指くらいの大きさならそんな悪くないと思う。でも茶入サイズだとどうしてもアラが見えてしまう。

瀬戸の茶入。安い瀬戸の茶入は見所が少ない。ある程度高くなってもそんな感じなので、「ある程度いい感じの瀬戸の茶入」ってのはかなりお高くつきそう。

備前焼備前の茶入ってどうなんだろう。どうもピンと来ないし、てもちの信楽の茶入とかぶる。

安い茶入として、数は少ないが上野焼も並んでいる。上野焼の茶入の赤地にうっすらと赤いなだれ。これははっきり言って好きだ。

上野焼と高取焼。隣町の焼物といっていいのにえらく違う。これが黒田藩と細川藩の違いなんだろうか。

でもまだ買わない。だってお稽古がまだ濃茶には達してないからね〜。