大寄せの挨拶
「本日はおめでとうございます」
大寄せでの正客の挨拶。その定番だ。淡交テキスト「亭主の学び・客の習い」にも大寄せではこんな風に言っとけ、と書いてあったので、多分、これ主流の挨拶なんだろう。
でもこの挨拶、いったいどういう意味なんだ?ぶっちゃけなにがどうおめでたいっちゅうのん?
- ちゃんと茶席が準備できて良かったね
- 本日と言う日を無事むかえられて良かったね
ぐらいの意味?でもそれって上から目線すぎない?
- 正客の私と亭主のあなた。お会いできてよかったね
なら、はじめまして、とか言うもんではなかろうか。
どーも違和感を感じる。意味が判らないのでは挨拶に気持ちがこもらない。
じゃぁどうすればいいのだろうか?
「本日はお日がらも宜しく…」
裏返して雨の日の挨拶を考えると「本日は足元のお悪い中…」になる。これじゃ亭主の挨拶だ。つまり天気の善し悪しを云々するのは亭主側の仕事だな。
「本日はこの様なお席にお招きいただき…」
大寄せなんだから招かれたわけじゃない。そーゆー意味で馴れ馴れしすぎるし、金払って来た不特定多数の一人に過ぎない、というリアルな関係を逆に想起しちゃいそうだ。
「本日はこちらのお席に座らせて頂いてまことに…」
正客譲り争いのある現状でこの挨拶はいやみったらしいな。
「本日はこちらのお席に加わらせて頂くのを楽しみに…」
まぁこれなら客として前向きな気持ちがだせそうだ。
男で着物来て大寄せ行くと、無理矢理正客にされてしまうことがあるので、結構切実なんよ。挨拶。