町人茶道史

原田伴彦 著。

桃山から江戸の町人茶人達に関する研究。

島井宗室から平瀬露香まで。冬木家とはどーゆー家か?とか、謎だったトコも判ってうれしい。基本的に豪商のお話であって、割とお大尽な内容。江戸時代は武家なんぞより、商人の方が金をもっていて、文化の中心を担っていた事が良く判る一冊である。

不昧公が三千家を訪問しようとしたら、金を要求されるなどけんもほろろの対応を受けた、という話があるが、三千家は大商人をスポンサーにしていて、武家なんぞの顔色を伺わなくてもなんの問題もないというのがこの本で良く判る。

江戸時代の豪商の茶会の会記が載ってたりもするのだが、豪華なだけの会席料理つーのは、味わいもなーんもないな、とか思う。

豪商が侘びサイドに走った、という意味で近代数寄者つーのはかなり特異な存在なのかもしんない。