表財産と裏財産

あけましておめでとうございます。
本年も宜しくお願い致します。

新年の抱負に代えて、私のお茶/藤原銀次郎より道具の財産価値についての話。

わたしが道具を買ひはじめた頃、或る人がわたしにかういつた。
「道具を買ひなさい。しつかりした道具が一番たしかな財産ですよ。
(中略)
それに貯金の出來ぬ人でも、お茶をやる人が道具を買ふことはいとも容易です。
大いに道具を買ひなさい。そうすると、それが自然に大きな貯蓄になるのです」

目からウロコが!確かに貯金はできずとも道具は買えそうだ。

それに土地、家屋の不動産など、値上がりの點ではこの諸道具にまさるものもあらうが、管理と擔税に厄介があり、イザ換金しようとなるとなかなか面倒が多いのに引きかへ、この裏資産はすこぶる便利重實、いつでも容易に處分することが可能である。

堂々と言うな。

今年は「貯金はできずとも道具は買う」そんな一年で頑張ろう、うん。
…駄目人間の道まっさかさまやな。