灰がダイヤモンド
灰を洗う話の続き。
バケツに灰を入れて洗ったんだけど、単純に灰に水を注いだだけでは混ざらない。
底に固く重い灰の層が溜る。
手を突っ込んで底からかき混ぜてやる。
とたんに灰は散って抵抗が無くなり、ゆるい泥水の様になる。
でも手がぬるぬる。アルカリで皮膚が溶けている実感がある。
しばらく待つ。沈澱し、灰が底に溜る。
ざくっとした重くて固い灰の層。たゆたう軽い灰の層。黄色い灰汁。
重い灰の層も、手を突っ込むと底の方はさらにざっくりした感じがする。
軽い灰を失いたくないので、ドリッパーとコーヒーフィルターで受けながら灰汁を捨てる。
水を極力切ってから、レジャーシートの上に広げる。
想像ではネバネバしたものになるとおもっていたのだが、どっちかというともちもちという感じ。
ある程度水が切れたら手でほぐし、表面積を増やしてやる。
乾いていくにしたがい、手でほぐしてさらに表面積を増やす。
かなり乾いたら粗いザルでさらに細かくした。
最終的には裏ごし器でふるって完成。…完成形は写真載せない。ふつーに灰だから。
やってみると、結構な手間で大変だった。
冬の屋内陰干しだったせいもあって2週間近くかかった。
古来、茶人が灰を大事にしていた理由が良く判った。
手塩に掛けた灰って、ちょっと愛着がわく。何年も手入れしていれば、めちゃめちゃ大事に思えるかもしれん。