殴り合う貴族たち
繁田信一/角川文庫/2008。
茶道に平安貴族の知識は欠かせない。
日記、という同時代資料から紐解く、その平安貴族達のバイオレンスな日常。
貴公子達は取っ組み合い、冠をむしり取る。牛車には石つぶてが雨あられと投げられ、家々は略奪され破壊され、姫君は凍死し犬に喰われる。
そんな平安貴族達の不品行の数々。
- 拉致監禁し
- リンチする
- 押し込み
- セックスする
事も、
- 召し籠め、
- 陵礫す
- 推し入り、
- 懐に抱く
と言い替えれば、なんだか雅び。
…そうでもないか。
紫式部の周りにいた男達がどんな奴らだったか、この本を読めば良く判る。
光源氏が、下半身だらしない駄目人間なのではなく、比較的抑制が効いた夢の貴公子なのだ、という気がするようになるよ、マジで。
- 作者: 繁田信一
- 出版社/メーカー: 角川学芸出版
- 発売日: 2008/11/25
- メディア: 文庫
- 購入: 5人 クリック: 17回
- この商品を含むブログ (20件) を見る