湯木美術館 棗と茶杓
京都→大阪 茶の湯の旅をすると、ついつい、大阪の茶道具系美術館の最初に藤田に行ってしまう。交通の便がいいから、つい。
で、ここを最初にすると、次に行く美術館。ぶっちゃけ湯木の道具が色褪せて見えてしまう。…だけど、今回の湯木は一筋縄ではいかんかったよ。
今回の湯木は棗と茶杓。藤田が茶入と茶碗なのでかぶらなくてちょうど良い感じ。棗はともかくとして、茶杓をずらーーーーーっと並べられると、それだけでも結構楽しい。
利休作"ヤハラ道怡"。実に利休らしい茶杓。
碌々斎作"ツリ夷"。福笹で作ったグネグネ茶杓。
藤村庸軒作"五月雨"。宗旦の特徴を引きつつ宗旦よりすっきり美男。
そして光悦茶杓。胡麻の散ったツートン茶杓の確か過ぎる造形美。
本当に面白かった。
ただ、湯木のコレクション、若干「えー、本物ぉ?」的な物が混じっているのが珠に大瑕。
今回は前期なので「朱唐戸面黒塗茶桶」。南坊宗啓の朱書があるそうな。…ないだろ、それは。後期の丿貫在判の黒大棗ってのも怪しいよな。