やきものの秘密とナゾ
田賀井秀夫/三修社/1980年。
焼物の製法や、歴史に関する考察をまとめたもの。
例えば:
井戸茶碗は朝鮮のサバルと同じか
日本では井戸茶碗はこうして茶人に尊重されたわけですが、朝鮮では日用雑器として使われていたようです。
(中略)
朝鮮生まれの作家金達寿氏は「自分が子どものとき使っていたやきもののサバル(砂鉢−飯茶碗)とそっくり同じものだ」といっていましたが、楢崎鉄香という人の話だと、「サバルではない。サバルのほうが井戸茶碗よりずっと形が大きく、材質もほどんどが金属製である」ということです。
(中略)
ですから、朝鮮で飯茶碗に使ったという説は納得がいきません。
こんな感じ。
井戸茶碗≠飯茶碗って申 翰均より前に言ってた人がいたのね。
全体に面白く、勉強になるのだが。
…一ヶ所すっごく抵抗のある文面がある。
掛け物にしても、墨跡がほしいもので夢窓国師までは望みませんが、江月か、沢庵和尚、松花堂昭乗、利休、宗旦、古織、下っても小堀遠州くらいの書でないと床の人格が淋しいと思います。
お茶会で人をお招きするのですから、それだけのご馳走がなければいけません。
食べる御馳走ではなく器物のご馳走です。
それだけの心くばりが必要ではないかと思います。
うるせーバカ。
- 作者: 田賀井秀夫
- 出版社/メーカー: 三修社
- 発売日: 1980/12
- メディア: 単行本
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