茶道辭典 その3 唐物と漢作


茶道事典(1979年)で「漢作」を検索する。

漢作 (1)→唐物(2)唐物茶入

つまり唐物と漢作は同じ物を指すのだが、末宗廣のそれはちょっと違う。

カラモノ(唐物)
(1)藤四郎景正が唐より將來の土、釉藥を以て尾張瓶子窯で燒いたものを云ふ。漢作参照。
(2)今日の所謂舶來品、唐よりの渡來品及和物中の尤物等まで包含する高級優秀品の意。

ぬう。土が唐物なら日本で作っても唐物なのか〜。

カンサク(漢作)
茶入種別上の語。唐物・和物に對し支那より主として足利時代或はそれ以前に將來せられたる物を云ふ。
藤四郎が支那より持ち歸りし陶土で燒いたのは唐物と云ひ、その土も無くなり瀬戸の土で燒いたのが古瀬戸である。

漢作は文字どおりmade in China、というわけか。


唐物と漢作が違うもの、という発想はなかった。しかし、そうでなければ「漢作唐物肩衝」という名称は意味をなさない事を考えると、この定義案外説得力がある様な気もする。