茶の湯全書3 グラビア 二人点前

グラビア頁で目を惹くのが、点前坐に二人が並んで座り、一人が炉で、もう一人が後ろで略盆点てするという「二人点前」の写真である。

蓋置上の釜の蓋には両側に茶巾がのっかっているのが可愛い。


これは本文後半に重森三玲が「今日の茶の湯」として寄稿した、創作点前らしい。

大寄せの茶会で、たくさんの人が集まるのにもかゝわらず、旧来の正客主義で押し進めるのでは、必然的にむりが生じます。
正客や次客には亭主がたてても、あとの連客には水屋からの運び点で略す−この方法は、いくら多人数の客とはいえ、人をばかにしたやり方です。

って事で、炉一つに亭主副亭主が座って点てまくる、というお点前を創作したらしいです。

客20人に亭主二人。濃茶5人分づつとかなら確かに無理はないかもしんない。


炉畳に大水指(つーか甕?)を鎮座させたお点前。

畳を不浄として2枚の帛紗を持ちだし、道具は全てふくさに載せる二枚ふくさのお点前。


重森三玲の創作点前を紹介している「茶の湯全書」割と斬新だと思う。